以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。
【問1】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問2】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)2つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問3】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問4】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問5】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【考察】《組分け問題の本質の数学構造を理解する》
組分け問題を深く考えることで、組分け問題の底に隠されている本質の数学の構造が見えてくる面白さがあります。そういう面白さを見つけるように数学を学ぶのが楽しいことだと思います。
以下、各問毎に解答する。
【問1】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
先ず、(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく)A,B,Cに区別した3つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)(各人を区別できる人を)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
組の区別が無い場合の組み分けの区別の仕方は、組に入っている人を基準にして組み分けを区別する。ある人1が入っている組を1組とし、ある人2が入っている組を2組とし、ある人3が入っている組を3組とする。その各組の成員が同じ人であれば同じ組み分けであるとする。成員が異なれば異なる組み分けであるとする。
(2)A組0人、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、3・2=3!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人C組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、3つの組分けができるだけである。
なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組ならば、組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことである。
そのため、組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく3つの組に分ける組み合わせの数は、
以下の数になる。
(解答おわり)
【問2】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)2つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく0人もOK)A,Bに区別した2つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、2!の異なる組分けができる。
この場合の、組の区別を無くした組分けの数が求める組分けの数である。
(2)一方、A組0人B組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、2つの組分けができる。
組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けを1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく、1組には1人以上入れた2つの組に分ける組み合わせの数を求める。それは、(1)の場合の、組の区別を無くした組分けの数である。
その計算は、(0)の場合から、(2)の場合を引き算して、それを2!で割り算することで求められる。
(解答おわり)
【問3】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく0人もOK)A,B,Cに区別した3つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
この場合の、組の区別を無くした組分けの数が求める組分けの数である。
(2)A組0人、B組1人以上のn人、C組9-n人の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人C組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、3つの組分けができるだけである。
なぜなら、組が区別される場合において、上の組み分けのA組とB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えると組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合のみである。
組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく、1組には1人以上入れた3つの組に分ける組み合わせの数を求める。その数を以下の様にして計算する。
(0)の場合から、(3)の場合を引き算して、それを3!で割り算することで組の区別を無くした組分けの数を求める。
その数から、(2)の場合の数を引き算することで、(1)の場合の組の区別を無くした組分けの数が求まる。(2)の場合の数は、問2の解で得られている。
よって、(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせの数は、(1)の場合の組の区別を無くした組分けの数であり、それは、以下の計算で求められる。
(解答おわり)
【問4】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
このうち、A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の4つの組に分ける場合での、ある1つの組分けは、組の名前を入れ替えると、4!の異なる組分けができる。この場合の、組の区別がある組み分けの数を4!で割り算して組の区別を無くした組分けの数が求める解である。
そのため、組の区別がある組み合わせの全てから、順に、1人以上が組に入る、4つ未満の組への組み分けの数を引き算して、残った組み分けの数を4!で割り算すれば求める組み分けの数が得られる。
先ず、以下の(組の区別がある)組み分けの数を考える。
(1)1組にのみ全員が組分けされ、残りの3組が0人の場合は、その1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4つの異なる組み分けができる。この場合に組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A1は組の区別が無い場合の1組にのみ組み分けされる組み分けの数である。
(2)1人以上を持つ2組にのみ全員が組分けされ、残りの2組が0人の場合は、そのうちの1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4*3の異なる組み分けができる。この場合の組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A3は、組の区別が無い場合の2組にのみ組み分けされる組み分けの数である。
(3)1人以上を持つ3組にのみ組分けされ、残りの1組が0人の場合は、そのうちの1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4*3*2の異なる組み分けができる。この場合の組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A3は、組の区別が無い場合の3組にのみ組み分けされる場合の数である。
(4)よって、(組の区別がある場合の)1人以上を持つ4組にのみ組分けされた場合の数は、(0)の場合から、(1)から(3)の場合の数を引き算した数がある。
そして、その場合において、組の区別を無くした組分けの場合の数A4は、その数を4!で割り算することで得られ、以下の数がある。
(解答おわり)
ここで、(組の区別を無くした場合での)1人以上を持つ1組のみへの組分けの場合の数から、2組のみ、3組のみ、4組のみへの組分けの数の解を列挙すると以下の式で表される。
上の式を詳細に計算すると以下の式で表される。
【問5】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
先ず、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、4!の異なる組分けができる。組の区別が無い場合の組み分けの区別の仕方は、組に入っている人を基準にして組み分けを区別する。ある人1が入っている組を1組とし、ある人2が入っている組を2組とし、ある人3が入っている組を3組とし、ある人4が入っている組を4組とする。その各組の成員が同じ人であれば同じ組み分けであるとする。成員が異なれば異なる組み分けであるとする。
(2)A組0人、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、4・3・2=4!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人、C組1人以上、D組1人以上の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、4・3=12の組分けができるだけである。なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組ならば、組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことである。
(4)また、A組0人B組0人、C組0人、D組1人以上の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、4つの組分けができるだけである。なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組と0人のC組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことだからである。
(5)そのため、組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく4つの組に分ける組み合わせの数は、以下の手順で求める。
(5-1)先ず、(4)の場合の、(組の区別が無く)1組にのみ全員を入れる組分けの数C1を求める。
(5-2)次に、(3)の場合の、(組の区別が無く)2組にのみ(各組に1人以上入れて)全員を入れる組分けの数C2を求める。
(5-3)次に、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける組み合わせの数から、C1・4を引き算し、更に、C2・4・3を引き算する。その値を4!で割り算して組の区別を無くした数に、C1とC2を足し算する。その値が、求めるべき、(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせの数である。
C1=1組である。
C2は、問2の解で得られている。
よって、以下の数で計算できる。
(解答おわり)
【考察】《組分け問題の本質の数学構造を理解する》
組分け問題を深く考えることで、組分け問題の底に隠されている本質の数学の構造が見えてくる面白さがあります。そういう面白さを見つけるように数学を学ぶのが楽しいことだと思います。
以下で、問5の解答の考え方を(人数を変えて)検算します。
▷人数が2人の場合は:
この答えは合っている。
▷人数が3人の場合は:
この答えは合っている。
▷人数が4人の場合は:
この答えも合っている。
なお、組名が区別されている組分けの数には、以下の数学的構造がある。
リンク:
高校数学の目次
【問1】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問2】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)2つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問3】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問4】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【問5】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【考察】《組分け問題の本質の数学構造を理解する》
組分け問題を深く考えることで、組分け問題の底に隠されている本質の数学の構造が見えてくる面白さがあります。そういう面白さを見つけるように数学を学ぶのが楽しいことだと思います。
以下、各問毎に解答する。
【問1】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
先ず、(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく)A,B,Cに区別した3つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)(各人を区別できる人を)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
組の区別が無い場合の組み分けの区別の仕方は、組に入っている人を基準にして組み分けを区別する。ある人1が入っている組を1組とし、ある人2が入っている組を2組とし、ある人3が入っている組を3組とする。その各組の成員が同じ人であれば同じ組み分けであるとする。成員が異なれば異なる組み分けであるとする。
(2)A組0人、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、3・2=3!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人C組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、3つの組分けができるだけである。
なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組ならば、組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことである。
そのため、組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく3つの組に分ける組み合わせの数は、
以下の数になる。
(解答おわり)
【問2】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)2つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく0人もOK)A,Bに区別した2つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、2!の異なる組分けができる。
この場合の、組の区別を無くした組分けの数が求める組分けの数である。
(2)一方、A組0人B組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、2つの組分けができる。
組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けを1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく、1組には1人以上入れた2つの組に分ける組み合わせの数を求める。それは、(1)の場合の、組の区別を無くした組分けの数である。
その計算は、(0)の場合から、(2)の場合を引き算して、それを2!で割り算することで求められる。
(解答おわり)
【問3】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく0人もOK)A,B,Cに区別した3つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
この場合の、組の区別を無くした組分けの数が求める組分けの数である。
(2)A組0人、B組1人以上のn人、C組9-n人の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、3!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人C組9人の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、3つの組分けができるだけである。
なぜなら、組が区別される場合において、上の組み分けのA組とB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えると組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合のみである。
組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく、1組には1人以上入れた3つの組に分ける組み合わせの数を求める。その数を以下の様にして計算する。
(0)の場合から、(3)の場合を引き算して、それを3!で割り算することで組の区別を無くした組分けの数を求める。
その数から、(2)の場合の数を引き算することで、(1)の場合の組の区別を無くした組分けの数が求まる。(2)の場合の数は、問2の解で得られている。
よって、(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)3つの組に分ける組み合わせの数は、(1)の場合の組の区別を無くした組分けの数であり、それは、以下の計算で求められる。
(解答おわり)
【問4】
(各人を区別できる)9人を、(各組に1人以上は入れて、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
(0)先ず、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
このうち、A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の4つの組に分ける場合での、ある1つの組分けは、組の名前を入れ替えると、4!の異なる組分けができる。この場合の、組の区別がある組み分けの数を4!で割り算して組の区別を無くした組分けの数が求める解である。
そのため、組の区別がある組み合わせの全てから、順に、1人以上が組に入る、4つ未満の組への組み分けの数を引き算して、残った組み分けの数を4!で割り算すれば求める組み分けの数が得られる。
先ず、以下の(組の区別がある)組み分けの数を考える。
(1)1組にのみ全員が組分けされ、残りの3組が0人の場合は、その1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4つの異なる組み分けができる。この場合に組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A1は組の区別が無い場合の1組にのみ組み分けされる組み分けの数である。
(2)1人以上を持つ2組にのみ全員が組分けされ、残りの2組が0人の場合は、そのうちの1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4*3の異なる組み分けができる。この場合の組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A3は、組の区別が無い場合の2組にのみ組み分けされる組み分けの数である。
(3)1人以上を持つ3組にのみ組分けされ、残りの1組が0人の場合は、そのうちの1つの組み分けは、その4組の組の名前を入れ替えると、4*3*2の異なる組み分けができる。この場合の組み分けの総数は、以下の数ある。ただし、A3は、組の区別が無い場合の3組にのみ組み分けされる場合の数である。
(4)よって、(組の区別がある場合の)1人以上を持つ4組にのみ組分けされた場合の数は、(0)の場合から、(1)から(3)の場合の数を引き算した数がある。
そして、その場合において、組の区別を無くした組分けの場合の数A4は、その数を4!で割り算することで得られ、以下の数がある。
(解答おわり)
ここで、(組の区別を無くした場合での)1人以上を持つ1組のみへの組分けの場合の数から、2組のみ、3組のみ、4組のみへの組分けの数の解を列挙すると以下の式で表される。
上の式を詳細に計算すると以下の式で表される。
【問5】
(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせは何通りあるか。
【解答】
先ず、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける事を考える。
その組み合わせの数は、
通りある。
ここで、
(1)A組1人以上、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の場合での、ある1つの組分けは、
組の名前を入れ替えると、4!の異なる組分けができる。組の区別が無い場合の組み分けの区別の仕方は、組に入っている人を基準にして組み分けを区別する。ある人1が入っている組を1組とし、ある人2が入っている組を2組とし、ある人3が入っている組を3組とし、ある人4が入っている組を4組とする。その各組の成員が同じ人であれば同じ組み分けであるとする。成員が異なれば異なる組み分けであるとする。
(2)A組0人、B組1人以上、C組1人以上、D組1人以上の場合での、ある1つの組分けも、
組の名前を入れ替えると、4・3・2=4!の異なる組分けができる。
(3)しかし、A組0人B組0人、C組1人以上、D組1人以上の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、4・3=12の組分けができるだけである。なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組を区別する場合では、人が入っている組ならば、組の名前を替えれば、異なる組分けになる。しかし、人が0人の組同士の名前を入れ替えても、異なる組み分けには成らない。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことである。
(4)また、A組0人B組0人、C組0人、D組1人以上の場合の、1つの組分けは、
組の名前を入れ替えても、4つの組分けができるだけである。なぜなら、組が区別される場合においても、上の組み分けの0人のA組と0人のB組と0人のC組を入れ替えても同じ組み分けにしかならないからである。組の名前を変えることで組分けが変わるのは、人が1人以上いる組の名前を変える場合にのみ有効なことだからである。
(5)そのため、組の名前を入れ替えることで出来る複数の組分けは1つの組分けであるものとすることで、組の区別なく4つの組に分ける組み合わせの数は、以下の手順で求める。
(5-1)先ず、(4)の場合の、(組の区別が無く)1組にのみ全員を入れる組分けの数C1を求める。
(5-2)次に、(3)の場合の、(組の区別が無く)2組にのみ(各組に1人以上入れて)全員を入れる組分けの数C2を求める。
(5-3)次に、9人を、(人数指定なく)A,B,C,Dに区別した4つの組に分ける組み合わせの数から、C1・4を引き算し、更に、C2・4・3を引き算する。その値を4!で割り算して組の区別を無くした数に、C1とC2を足し算する。その値が、求めるべき、(各人を区別できる)9人を、(人数指定なく、組の区別なく)4つの組に分ける組み合わせの数である。
C1=1組である。
C2は、問2の解で得られている。
よって、以下の数で計算できる。
(解答おわり)
【考察】《組分け問題の本質の数学構造を理解する》
組分け問題を深く考えることで、組分け問題の底に隠されている本質の数学の構造が見えてくる面白さがあります。そういう面白さを見つけるように数学を学ぶのが楽しいことだと思います。
以下で、問5の解答の考え方を(人数を変えて)検算します。
▷人数が2人の場合は:
この答えは合っている。
▷人数が3人の場合は:
この答えは合っている。
▷人数が4人の場合は:
この答えも合っている。
なお、組名が区別されている組分けの数には、以下の数学的構造がある。
リンク:
高校数学の目次