2023年7月30日日曜日

直交した基準ベクトルを使って三角形の外心を導く

これは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【一番簡単な解き方の秘訣】
 (あるベクトルmとcとが互いに垂直であるという条件のある図形の問題を解くときは、
(1)それらのベクトルmとcを、互いに垂直な単位ベクトルxとyの合成であらわして(ただし、ベクトルxは三角形の所定の辺の方向に平行。ベクトルyはその辺に垂直な方向を向く)、
(2)そして、ベクトルmとcが垂直である条件として内積が0であるというベクトル方程式を作って計算すると、
計算が一番簡単になります。)

【解答1】
 以下の図のような三角形ABCを考えて、ベクトル方程式を解いてベクトルMOの解の公式を計算する。


ここで、互いに直交するベクトルxとyと未知数mでベクトルMO等をあらわす。このとき
ベクトルDOとベクトルcが直交するベクトル方程式を作って、それを解きます。
(解答1おわり)

【解答2】

 互いに直交する基準ベクトルをベクトルaとベクトルav にして計算することができる。ベクトルcと同時にそれに垂直なベクトルcv が存在して同時に定義できると考える。そうすると、ベクトルBOが、以下の式であらわせる。
(解答2おわり)

(補足)
 三角形ABCの面積をSとすると、以下の式で面積Sがあらわせるからです。


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2023年7月26日水曜日

複素数平面のベクトル方程式での外心の導出

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【問題1】
 複素数平面上で、原点0と点A(a)と点B(b)とを通る円の中心の位置をMとする。線分OAの中点をHとしたとき、ベクトルHMを複素数aとbとであらわす式を求めよ。


【解答1】
ベクトルOMをあらわす複素数は、実数mと実数kを使って2通りにあらわせます。
そのベクトル方程式を、複素数であらわす。そして複素数計算での、ベクトルbとの内積の計算をする。それにより、ベクトルbに垂直なベクトルを除去し未知の実数kを除去して計算を進める。

これで、実数のパラメータmの値が得られた。
これを使ってベクトルHMが計算できた。
(解答おわり)

(補足)この解は、ベクトルで外心位置を計算するときにとても苦労していた問題を、複素数平面の計算によって簡単に解けるようになったことを意味する。

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複素数平面で三角形の外心を求める

2023年7月24日月曜日

複素数平面のベクトル方程式での垂心の導出

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 複素数平面であらわした複素数はベクトルです。
(実際、ベクトルPを複素数x+iyと等号で結ぶ表現をすることもあります。)

以下では、複素数平面上の複素数を用いてベクトルの内積の計算式をどの様に書けば良いかを、以下の問題を例にして説明します。

【問題1】
 複素数平面上で、原点0を中心にした半径Rの円がある。その円上の3点の座標を、複素数でα、β、γとすると、その3点が作る三角形の垂心の位置を表す複素数hを求めよ。


【解答1】

 問題を簡単化するため、半径1の円に内接する三角形ABCを考えます。

その円の中心を複素数平面の原点Oにし、点A,B,Cの複素数平面での座標をα、β、ɤとします。
上図の、複素数であらわしたベクトルa,b,cを考えます。
ベクトルa=ɤ-β,
ベクトルb=α-ɤ,
ベクトルc=α-β,
です。
点Aから垂心Hまでのベクトルをあらわす複素数は、実数kのパラメータを使って:
ik(ベクトルa)
であらわせます。
すると、
ベクトルBHとベクトルbが垂直なので、両ベクトルの内積が0になる方程式を作れます。
その方程式を、以下の様に複素数を使って解く事ができます。

これで、実数のパラメータkの値が得られました。
これをik(ベクトルa)の式に代入して計算します。
ここで、以下の、複素数平面の公式を使って計算を進めます。
(公式1)
 2つの任意の単位ベクトルに関して、以下の公式を導き出すことができます。

以下の式も成り立ちます。

この公式を使って、以下の計算をします。
この式を使って、ik(ベクトルa)の式の計算を続けます。
こうして、三角形の垂心の位置を表す複素数hをあらわす式を求める事ができました。
(解答1おわり)

【解答2】

 問題を簡単化するため、半径1の円に内接する三角形ABCを考えます。

その円の中心を複素数平面の原点Oにし、点A,B,Cの複素数平面での座標をα、β、ɤとします。
上図の、複素数であらわしたベクトルa,b,cを考えます。
ベクトルa=ɤ-β,
ベクトルb=α-ɤ,
ベクトルc=α-β,
です。

ベクトルBHをあらわす複素数は、実数kと実数sを使って2通りにあらわせます。
そのベクトル方程式を、以下の式のように複素数であらわす。(ベクトルcを複素数であらわす)。そして複素数計算での、ベクトルcとの内積の計算をする。それにより、ベクトルcに垂直なベクトルを除去し未知の実数sを除去して計算を進める。

これで、実数のパラメータkの値が得られました。

これを使ってベクトルAHを計算します。
ここで、解答1で示した公式1を使って、以下の計算をします。

この結果を使って、ベクトルAHの計算を続けます。

こうして、三角形の垂心の位置を表す複素数hをあらわす式を求める事ができました。
(解答2おわり)

(補足1)
 この解は、ベクトルで垂心位置を計算するときにとても苦労していた問題を、複素数平面の計算によって簡単に解けるようになったことを意味する。

(補足2)
 複素数平面のベクトル方程式f=0の計算のコツは、
0=Re((f)(g'))というふうに、式 f に、ある複素数gの共役複素数g'を掛け算した式の実数成分を求める式を作る。すなわち、複素数平面におけるベクトルfとベクトルgの内積を計算する。その式の中で掛け算するg'は、1/g にしても良い。1/g はgの共役複素数に平行だからである。
 それにより、式 f に含まれる、ベクトル g に垂直なベクトル成分を除去する。

【問題2】
 複素数平面上で、原点0を中心にした半径1の円がある。その円上の異なる3点A(α)、B(β)、C(γ)が作る三角形の点Aから直線BCへ下ろした垂線の足をH(ε)とする。点Hの位置をあらわす複素数εを、点A,B,Cの位置から導き出す式を求めよ。

【解答】


上図の、複素数であらわしたベクトルa,b,cを考えます。

ベクトルa=ɤ-β,
ベクトルb=α-ɤ,
ベクトルc=α-β,
です。

 ベクトルcは、ベクトルaと実数xの積のベクトルと、ベクトルaに垂直なベクトルと実数yの積のベクトルとの和であらわせる。ベクトルaを複素数aであらわす。
そのベクトル方程式とベクトルaの内積をとって、方程式から未知の実数yを除去して解く。

これで、実数のパラメータxの値が得られた。

これを使ってベクトルBHをあらわす式を計算する。

そして、点Hの位置をあらわす複素数εを計算する。

(解答おわり)

(補足)
  ここで、なぜ、

となるかを考察してみます。
その理由は、

となるからです。
それゆえに、

となるからです。
 公式は、あたりまえだ、と思うまで理解すると、覚えやすくなります。

リンク:
高校数学の目次
垂線の足までのベクトルの複素数の公式
複素数平面で三角形の外心を求める

2023年7月21日金曜日

任意の整数nに対するxの方程式が整数解を持つ問題

このページは、ここをクリックした先の問題の解答です。

 任意の整数nに対するxの方程式が整数解を持つ問題は、nの絶対値が十分大きい場合を考えて解くと問題が解き易くなります。

【問題1】
aは実数の定数とする。任意の整数nに対する次のxの方程式が整数解を持つようなaの値をすべて求めよ。


【解答1】
 この問題は、nの値毎に異なるxの整数解があり得ると考えつつ解く。また、この問題の条件は、式(1)が少なくとも1つの整数解を持つだけで良いとみなして解く。

先ず、n=0 の場合を考える。
その場合は、 3x+a=0
が成り立つ。
そのため、xが整数解を持つために、aが(0を含む)3の倍数でなければならない結論を得る。 (第0の条件)

|n|が十分に大きい場合を考える。
(1)より、

|n|が十分に大きい場合に、有限の値のxの解があるならば、上の式(2)は以下の式に収束する。

nの絶対値が十分に大きい場合には、式(2)の解は以下の値程度になると計算できる。

 式(2)のこの解は、有限の値のxの解を持つ。また、この解は、式(3)の整数解とわずかしか異なることができない。その式(2)が1つの整数解を持つ場合は、その1つの整数解は、式(3)の2つの整数解のいずれか1つの整数解にしか成り得ない。式(3)のxの整数解は、
x=0,ー1
の2つがある。
(第1の解)式(2)がx=0 の整数解を持つ場合は、a=0 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。
(第2の解)式(2)がx=-1 の整数解を持つ場合は、a=3 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。
 いずれの場合でも、式(2)の第1項と第2項の和が式(3)の左辺と同じなので、式(2)が式(3)の解のうちの1つを持つ場合は、第1項と第2項の和が0になる。また、そのときに式(2)が0になるため、残りの第3項も0になる。それは、以下の式(4)の条件が成り立つことを意味する。その式(4)によって a の解が定まる。


このように、|n|が十分に大きい場合に対して、aの解が得られた。
 このaの解は、整数nの絶対値が十分に大きい場合に限らず、nがどの整数値の場合でも、nが0の場合でも、xの解を整数値にすることができるaの解である。
すなわち、a=0 又は a=3
(解答1おわり)

【解答2】
 この問題は、nの値毎に異なるxの整数解があり得ると考えつつ解く。また、この問題の条件は、式(1)が少なくとも1つの整数解を持つだけで良いとみなして解く。

先ず、n=0 の場合を考える。
その場合は、 3x+a=0
が成り立つ。
そのため、xが整数解を持つために、aが(0を含む)3の倍数でなければならない結論を得る。 (第0の条件)

|n|が十分に大きい場合を考える。
(1)より、

|n|が十分に大きい場合に、(1+(3/n))が1に収束するので、上の式(2)は以下の式に収束する。

そのため、式(2)の解は、|n|が十分に大きい場合にこの収束した式の解に近い解を持つ。その解が整数解を持つならば、この収束した式の整数解の、x=0、または、x=ー1を解に持つ可能性がある。
(第1の解)式(2)がx=0 の整数解を持つ場合は、式(2)にx=0を代入する。

a=0 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。
(第2の解)式(2)がx=-1 の整数解を持つ場合は、式(2)にx=-1を代入する。

a=3 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。

このように、|n|が十分に大きい場合に対して、aの解が得られた。
 このaの解は、整数nの絶対値が十分に大きい場合に限らず、nがどの整数値の場合でも、nが0の場合でも、xの解を整数値にすることができるaの解である。
すなわち、a=0 又は a=3
(解答2おわり)

【解答3】
先ず、n=0 の場合を考える。
その場合は、 3x+a=0
が成り立つ。
そのため、xが整数解を持つために、aが(0を含む)3の倍数でなければならない結論を得る。 (第0の条件)

|n|が十分に大きい場合を考える。
(1)より、

nの絶対値が十分に大きい場合には、式(2)の解は以下の値程度になると計算できる。

 式(2)のこの解は、有限の値のxの解を持つ。この解は、|n|が十分に大きい場合に整数解を持つならば、x=0、または、x=ー1を解に持つ可能性がある。
(第1の解)式(2)がx=0 の整数解を持つ場合は、式(2)にx=0を代入する。

a=0 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。
(第2の解)式(2)がx=-1 の整数解を持つ場合は、式(2)にx=-1を代入する。

a=3 が必要である。この解は、aが3の倍数であり、第0の条件も満足する。なお、式(2)の他のxの解は整数解ではない。

このように、|n|が十分に大きい場合に対して、aの解が得られた。
 このaの解は、整数nの絶対値が十分に大きい場合に限らず、nがどの整数値の場合でも、nが0の場合でも、xの解を整数値にすることができるaの解である。
すなわち、a=0 又は a=3
(解答3おわり)

(補足1)
 論点を明確にする解をつきつめた結果、解答3の方が、解答1よりも単純かつ明快な解答になった。解答1の論理を工夫して解答2が作れた。解答2の方が解答3よりも単純な解答になった。

(補足2)
 この問題で、式(2)が1つの整数解を持っても、式(2)のもう1つの解は整数解ではなく、それはnに依存する解になることに注意すべき。式(2)の解はnに依存する解である。定数aを定めると、式(2)の解のうちの1つを整数解にするだけである。定数aの値を所定の値にすると式(2)の全ての解が整数解になるという解釈は間違っている。

(補足3)
 nの値毎に異なるxの整数解があり得ると考えつつ解いたが、xの整数解がnの関数になるということは起こらなかった。そのかわり、整数解以外のxの解はnの関数になった。
 xの整数解がnの関数になるような式は、例えば (x-n)(x-2n)=0 という方程式のように、xの1次の係数がnの倍数になるような式でなければあり得ないことだとも思う。例えば、方程式:

が任意のnで整数解を持つような実数aの条件を求めよ、
という問題ならば、xの整数解がnの関数の整数解を持つ問題になると思う。

【問題2】
aは実数の定数とする。以下の式(1)が任意の自然数nに対して自然数Bになる場合、

以下の式(2)が成り立つことを証明せよ。

(問題おわり)

【解答】
自然数nが十分に大きい場合に、以下の式が成り立つ。

このように、自然数nが十分に大きい場合にいつも式(1)のBが自然数になるならば、式(2)が成り立った。
 この式(2)は、自然数nが十分に大きい場合に限らず、nがどの自然数の場合でも、式(1)のBを自然数にする解である。
(解答おわり)

【問題3】
aは実数の定数とする。以下の式(1)が任意の自然数nに対して自然数Bになる場合、

以下の式(4)が成り立つことを証明せよ。

(問題おわり)

【解答1】
自然数nが定数aよりも十分に大きい場合に、以下の式が成り立つ。

このように、自然数nが十分に大きい場合にいつも式(1)のBが自然数になるならば、式(4)が成り立つ。
 この式(4)は、自然数nが十分に大きい場合に限らず、nがどの自然数の場合でも、式(1)のBを自然数にする解である。
(解答1おわり)

【解答2】
自然数nが定数aよりも十分に大きい場合に(式(2))、以下の式が成り立つ。

このように、自然数nが十分に大きい場合にいつも式(1)のBが自然数になるならば、式(4)が成り立つ。
 この式(4)は、自然数nが十分に大きい場合に限らず、nがどの自然数の場合でも、式(1)のBを自然数にする解である。
(解答2おわり)

(補足)
 この問題3の定理は、公式だと言ってしまいたい定理です。しかし、この定理を使うときは上記のようにきちんと定理を証明して使う必要があります。

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2023年7月9日日曜日

空間図形の面と直線の交点を求める解き方のバラエティ

このページはここをクリックした先の問題の解答集です。

【問1】以下の空間図形の線分OBと、三角形DEFが張る面βとの交点Gの位置ベクトルをもとめよ。
 なお、ベクトルOAをベクトルaとし、ベクトルOBをベクトルbとし、ベクトルOCをベクトルcとする。
 そして、点Dは線分OAを2:3に内分する点、点Eは線分ACを2:1に内分する点、点Fは線分BCを1:2に内分する点である。


【解答1】ここをクリックして解答1を見てください。
 3点D、E、Fの位置ベクトルを式1から3であらわす。線分OBと面の交点Gの位置ベクトルをベクトル方程式であらわす。

【解答2】ここをクリックして解答2を見てください。
 パラメータsであらわした直線の式と、パラメータw、uであらわした面の式をイコールで結んで計算する。

【解答3】ここをクリックして解答3を見てください。
 面DEFの法線ベクトル(面に垂直なベクトル)への各ベクトルの射影を見て交点Gにおける、比s=OG/OBを求める。

【解答4】ここをクリックして解答4を見てください。
 ベクトルa、b、cであらわした立体図形を、アフィン変換で、問題が解きやすい形に変形する。

【問2】
四面体OABCがあり、

とし、点Dを、以下の式(1)で定める。

点Xは、三角形ABCの辺上または内部にあるものとして、以下の式(2)で定める。

このとき、直線DXと平面OABとの交点Pの位置をあらわすベクトルOPを求めよ。

【解答】ここをクリックして解答を見てください。

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