2020年3月25日水曜日

正しい部分積分法で解く問題

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
以下の2つの不定積分AとBを求めよ。

【解答1】
この問題を、正しい部分積分法を使って以下の様に解きます。
先ず、Aの不定積分を部分積分で計算する。
(注意)この式1が正しい部分積分の公式ですが、普通は積分定数C1は省略して書かない。しかし、この問題を解くためには、この公式の積分定数C1を省略できない。

次に、Bの不定積分を部分積分で計算する。
(注意:この式1と式2を組み合わせる事ができるためには、式1と式2で別々に与えられた不定積分AとBを、同じ積分定数を持つ(同じ履歴の)不定積分に調整する必要があります。その調整のためには、式1及び式2は、関数の不定性を与える積分定数C1,C2を残した(省略しない)式にすることが必要です。)
この式1と式2を組み合わせて、不定積分AとBを求める。
 (解答1おわり)

【解答1(その2)】
問1を、「純粋な不定積分」を求める問題に修正して、問題を解いてみます。
先ず、Aの不定積分を部分積分で計算する。
次に、Bの不定積分を部分積分で計算する。
この式1と式2を組み合わせて、不定積分AとBを求める。
(解答1(その2)おわり)
 
不定積分の正しい計算は、このように、純粋な不定積分に戻して考えた場合にも成り立つ計算が正しい計算であると考えます。
(注1)正しい不定積分の式の積分定数C1,C2を省略しないと減点されると言う人もいるようですが、その様な事は(大学の入学試験では)無いと思います。
(注2)「部分積分の式では、両辺に不定積分の式を含むので積分定数Cを省略して良い」という説明がされる事がありますが、それは間違いです。

(補足)
 不定積分AやBの加減算を行う場合に、注意しなければならない事は、
というふうに、不定積分は積分定数Cを伴います。

それに関連させて、不定積分同士の引き算の場合:
という事が教えられているようですが、それは間違いだと思います。

同じ式の不定積分同士を引き算して不定積分を無くした際にも、その演算の名残りとして積分定数Cが発生するという教えです。

しかし、その教えでは、解き方があいまいになり解答が劣化しています。
このように、F(x)-F(x)=Cとして解く解き方は、問題を(解答その2に示した)解き方で解く正しい解き方の枠組みを崩す、誤った解き方だと考えます。

不定積分同士の引き算の式:
は、公式と言うよりは、不定積分の計算のあいまいさを表す式と考えます。
 この式を使わないで解く解き方、すなわち、F(x)-F(x)=0として解く解き方が、純粋な不定積分の計算に則った正しい解き方であると考えます。

 また、F(x)-F(x)=Cとする式は、一旦は、不定積分の計算のあいまいさゆえに、計算が分からない事を表現したものと解釈します。
計算が分からないで、F(x)-F(x)=Cとした式を得ただけと考えます。
その式が得られたら、
0=F(x)-F(x)=C
という正しい等式を成り立たせるために、C=0にし、不定な値Cを確定させるべきと考えます。
0=C,かつ,C≠0
とするような矛盾を持ち込むべきでは無いと考えます。

不定積分同士の引き算を、
として解く、以下の計算は間違っていると考えます。
部分積分法の式に積分定数Cを書かずに計算して、
積分定数が無い式3や式4を求めた後でも、
不定積分AやBにはいつも積分定数Cを見え隠れして伴わせ、
式3や式4に唐突に積分定数Cを加える解き方です。

しかし、以上の計算では、計算の途中で(等式を成り立たせる)不定積分の解釈を変えて、その値を変えてしまっているので、間違いであると考えます。

こういう計算をしている場合が多いですが、 

そういう解き方は、誤っていると思います。

そういう解き方をするよりも先に、純粋な不定積分を使った場合でも計算が成り立つように計算を進めるべきと思います。

 不定積分の正しい計算は、純粋な不定積分に戻して考えた場合にも成り立つ計算が正しい計算であると考えます。
(補足おわり)

【解答2】
先ず、不定積分Aを求める。
次に、不定積分Bを求める。
 (解答2おわり)

(補足)
この解答2の積分の計算は、以下の様に、一連の積分計算の最後の式1の右辺に積分定数Cを付けるようにする、(推奨される式)を書くことで、
後の式2において唐突に積分定数が現れないようにしても良いと考えます。
 上の計算の式1では、その左右の辺が同じでなければならないのですが、
左右に同じ不定積分の式があるので、その不定積分内の積分定数の調整によっては、式1の左辺と右辺が一致するように調整ができません。
そのため、式1では、式1の左辺と右辺を一致させるように調整する積分定数Cを加える必要があります。
(補足おわり)

【解答3】
以下のように一気に部分積分を2回くりかえして問題を解いても良いと思います。

(解答3おわり)


リンク:
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2020年3月19日木曜日

不定方程式の解き方

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

(補足)
一次不定方程式の正しい解き方は、ここをクリックした先のサイトにあるように:
1.先ず整数解を1つ求める。
2.もとの方程式と引き算する。
3.一般解を求める。
という計算方法が一番すぐれた解法だと考えます。

【問1】
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。
【解答1】
 以下の様に式を書いて、数値をユークリッドの互除法で引き算して行き、最初の数値を文字aとbで表して、ユークリッドの互除法の計算式をaとbの式で表す。

以上の計算で1つの解の式2が得られた。
この1つの解の式2を、元の式1から引き算する。

(1)-(2)
この式3を満足する一般解は、整数mを導入して以下の式であらわせる。
この式を整理する。
(解答1おわり)

【解答2】
 以下の解き方の方が覚え易いかもしれない。
式1が求める式である。
先ず、以下の式E7と式E8が成り立つことが分かる。
以上の計算で、解答1と同じく、1つの解の式2が得られた。
次に、この1つの解の式2を、元の式1から引き算します。
(1)-(2)
この式3を満足する一般解を、整数mを導入して以下の式であらわす。
この式を整理する。
(解答2おわり)

【問2】
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。

【解答】
先ずは、19で割り切れるかを確認する。
2432/19=128,
703/19=37,
割り切れたので、式1を以下の式2に変形する。

次に、ユークリッドの互除法に近い以下の方法で式の計算をして解の1つを求める。
以上の計算で1つの解の式7が得られた。
この1つの解の式7を、元の式1から引き算する。
この式8を満足する一般解を、整数mを導入して以下の式であらわす。
この式を整理する。
 (解答おわり)

【問3】
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。

【解答】
uを予め与えられた整数と考えて、
式1の不定方程式の解を1つだけ求める。
この1つの解の式2を式1から引き算する。
この式の引き算をすると、不定方程式の変数の数が減った。
この不定方程式6の一般解を、整数mを導入して求める。
この式7と8を式4と5に代入して整理する。
(解答おわり)

【問4】
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。

【解答1】
以下の様に、順次に解を求めていく。
先ず、以下の様にして、xとyの解のバラエティを与える整数mの式を求めます。

次に、以下の様にして、xとyとuの解のバラエティを与える整数sの式を1つ求めます。
(この解は解の全てでは無いが、これで良いです)
これに、整数mの式を加えます。
(解答1おわり)

【解答2】
次に、この不定方程式の解を1つだけ求めます。
次に、この1つの解の式を、元の式1から引き算します。 
この式の引き算をすると、不定方程式の変数の数が減りました。
次に、この(x-s)と(y+s)との不定方程式を解きます。
この解と式2とで解があらわせます。
(解答2おわり)

この解答2は、不定方程式の1つの解の式3だけ求めて、それが、全体の解を求める鍵になっています。解答2では、1つの解の式3だけ求めれば良い事の理由が明確に分かるので優れた解き方です。

【問5】
以下の不定方程式の整数解をすべて求めよ。

【解答1】 
先ず、不定方程式1の1つの解を求める。
(この解の式2は解の全てでは無いが、これで良いです)
 
(A)次に、以下の様にして、xとyの解のバラエティを与える整数mの式を求めます。
 先ず、以下の整数aとbの不定方程式を解きます。
(B)次に、以下の様にして、xとyとzの解のバラエティを与える整数sの式を1つ求める。
 すなわち、以下の整数cとdとeの不定方程式の解の1つを求める。
ここで、整数sに比例する以下の解があります。
(この解は解の全てでは無いが、これで良いです) 
(解答1おわり)

【解答2】
以下の様に解く方法の方が、解答1よりも優れています。

先ず、不定方程式1の解を1つだけ求める。
この1つの解の式2を式1から引き算する。
次に、この不定方程式6の解を1つだけ求めます。
整数sを導入して、1つの解を求めました。
次に、この1つの解の式9を式8から引き算します。
この式の引き算をすると、不定方程式の変数の数が減った。
この不定方程式10を、整数mを導入して解く。
以上で得た解を以下で整理する。
(解答2おわり)

この解答2は、不定方程式の1つの解の式2や1つの解の式9だけを求めることが、全体の解を求める鍵になっていること、の理由が明確に分かるので、優れた解き方です。

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