2022年12月4日日曜日

ベン図問題は連立方程式

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【問1】
ある都市でA,B,Cの3種類の新聞が発行されている。その都市の世帯で:
  Aを購読しているものの割合は69%
  Bを購読しているものの割合は46%
  Cだけを購読しているものの割合は3%
  B,Cの両方を購読しているものの割合は21%
  A,Cの少なくとも一方を購読しているものの割合は88%
  B,Cの少なくとも一方を購読しているものの割合は50%
  A,B,Cのうちのどれか1種類だけを購読しているものの割合は61%である。
このとき次の割合を求めよ。
(ⅰ) Aだけを購読しているものの割合。
(ⅱ) Bだけを購読しているものの割合。
(ⅲ) A,B,Cすべてを購読しているものの割合。
(ⅳ) A,B,Cのどれも購読していないものの割合。
(問題おわり)

【解答】
 ベン図の問題は、(未知数の係数が0か1であらわされた)連立方程式の問題です。一言で言えば、その連立方程式を解けば良いのです。その連立方程式を解きやすくするために樹形図の表現が役立つ場合が多い。

 以下の樹形図を描く。
樹形図で、
未知数の係数が1の場合は〇印であらわし、
未知数の係数が-1の場合は△印であらわし、
未知数の係数が2の場合は2重円であらわして、
連立方程式の計算途中の方程式を記述する。
 そして、図の数字がわかる順に、⑨⑩⑪・・・の順に計算して数字を埋めていく。

その結果、
全ての未知数がわかった。
(解答おわり)

【問2】
ある学校の1学年61人に趣味に関する調査をしたところ、次のア〜キのことが分かった。
ア 読書だけが趣味である人 10人
イ 映画鑑賞だけが趣味である人 6人
ウ スポーツだけが趣味である人13人
エ 読書と映画鑑賞が趣味である人 16人
オ 映画鑑賞とスポーツが趣味である人 10人
カ スポーツと読書が趣味である人 14人
キ 読書と映画鑑賞とスポーツのいずれも趣味でない人 8人

このとき、全ての未知数を求めよ。
(問題おわり)

【解答】
 以下の樹形図を描く。
 そして、図の数字がわかる順に、⑨⑩⑪⑫・・・の順に計算して数字を埋めていく。

⑨=④+⑧,
⑩=①-⑤-②-③-④-⑧,
⑪=⑦-⑩,
⑫=⑪+⑩,
⑬=⑫/2,
⑭=⑤-⑬,
⑮=⑥-⑬,
⑯=⑮+③,
⑰=⑯+⑨,
⑱=①-⑰,
⑲=⑱-⑤,
⑳=⑲-②,

その結果、
全ての未知数がわかった。
(解答おわり)

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2022年11月20日日曜日

ベン図問題は樹形図で解くべし

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【問1】
 集合A,B,Cがある。
n(A∪B∪C)=99
n(A)=65
n(B)=40
n(A∩B)=14
n(C∩A)=11
n(B∪C)=55
n(C∪A)=78
のとき

(1) n(C)はいくつか。
(2) n(A∩B∩C)はいくつか。
(問題おわり)

【解答】
 ベン図の問題は、(未知数の係数が0か1であらわされた)連立方程式の問題です。一言で言えば、その連立方程式を解けば良いのです。その連立方程式を解きやすくするために樹形図の表現が役立つ場合が多い。

 以下の樹形図を描く。
 そして、図の数字がわかる順に、⑥⑦⑧⑨⑩・・・の順に数字を埋めていく。

⑥=①-55,
⑦=①-78,
⑧=①-②,
⑨=④-③,
⑩=⑧-⑨,
⑪=②-③,
⑫=⑧-⑦,
⑬=⑫+⑤,
⑭=⑨-⑦,
⑮=⑪-⑥,
⑯=⑤-⑮,
⑰=③-⑯,

その結果、
n(C)=24
n(A∩B∩C)=4
がわかった。
(解答おわり)

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2022年11月11日金曜日

樹形図で解く分類の分析問題(ベン図問題)(2)

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【問1】
100名の生徒に以下のようなアンケートを行いました。 【カレーライスとハンバーグとスパゲティのどれがすきですか? 好きなものを選びなさい。】 結果は:
○カレーライスが好きな人は52名。
○スパゲティが好きな人は63名。
○ハンバーグが好きな人は40名。
○カレーライスとハンバーグの両方が好きな人は20名。ただしこの中にはスパゲティが好きな人も含まれる。
○スパゲティとハンバーグの両方が好きな人は40名。ただしこの中にはカレーライスを好きな人も含まれる。
○スパゲティとカレーライスの両方だけが好きな生徒と3つともすきで無い生徒の合計は15名。
 以下の問いに答えよ。
カレーライスだけが好きな生徒x名、
スパゲティだけが好きな生徒y名
を求めなさい。
(問題おわり)

【解1】
 ベン図の問題は、(未知数の係数が0か1であらわされた)連立方程式の問題です。一言で言えば、その連立方程式を解けば良いのです。その連立方程式を解きやすくするために樹形図の表現が役立つ場合が多い。

 以下の樹形図を描く。
 そして、図の数字がわかる順に、⑧⑨⑩・・・の順に数字を埋めていく。 x=b,y=c,である。


その結果、
x=b=27
y=c=18
がわかった。
(解1おわり)

【解2】
 ベン図の問題は、(未知数の係数が0か1であらわされた)連立方程式の問題です。

 以下の樹形図を描く。
樹形図で、
未知数の係数が1の場合は〇印であらわし、
未知数の係数が-1の場合は△印であらわし、
未知数の係数が2の場合は2重円であらわして、
連立方程式の計算途中の方程式を記述する。
 そして、図の数字がわかる順に、⑧⑨⑩・・・の順に計算して数字を埋めていく。

⑩=④-⑥,
⑪←⑩,
⑫←⑩,

⑮=②-⑤,

⑰=⑧-⑦,
⑱=③-⑬-⑭,
⑲=⑰-⑮,
⑳=⑲+⑱,
㉑=⑳/2,
㉒=⑰-㉑,

そのように、方程式の変形を縦線であらわして計算した結果、
x=27
y=18
がわかった。
(解2おわり)

【解3】
 以下の樹形図を描く。
 そして、図の数字がわかる順に、⑧⑨⑩・・・の順に計算して数字を埋めていく。

⑩=④-⑥,
⑪←⑩,
⑫←⑩,

⑮=②-⑤,

⑰=③-⑬-⑭,
⑱=⑮-⑰,
⑲=⑧-⑦-⑱,
⑳=⑲/2,
㉑=⑱+⑳,

そのように、方程式の変形を縦線であらわして計算した結果、
x=27
y=18
がわかった。
(解3おわり)

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2022年10月15日土曜日

複素数平面のベクトル方程式(1)

以下はここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
以下の方程式の実数p,qを求めよ。


【第1の解】

 先ず、方程式(1)の全体にβの共役複素数を掛け算して、変数qの掛かっている項全体を実数にする。
そうした上で、
式全体の虚数成分だけをIm()演算で抽出する計算をする。
そうすれば、変数qが掛かった項が消されて、
変数pだけが残った式ができる。


 次に、方程式(1)の全体にαの共役複素数を掛け算して、変数pの掛かっている項全体を実数にする。
そうした上で、
式全体の虚数成分だけをIm()演算で抽出する計算をする。

(第1の解おわり)

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複素数の分解の公式と、合成の公式

2022年10月14日金曜日

重複組合せ(3) X+Y+Z=N問題と最短経路の数

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【問3】

方程式x+y+z=7の負でない整数解は何個あるか。

【第1の解】

この問題の方程式の解を順次に書くと、
(x,y,z)=
(0,0,7)
(0,1,6)
(0,2,5)
・・・
と順次に書けます。
xが0~何個かであり、
yが0~何個かであり、
zが0~何個かである
組合せの数を求める問題です。

この問題は、その解の組み合せと1対1に対応する別の組み合わせを求める以下の問題を考えます。そして、その組み合わせの数を考えると解けます。

初めに、(x,y,z)=(0,0,0)としておき、
それらのx,y,zの値を1つづつ増す7つの指令の組合せの数を求める。
その組合せは、以下の、
変数を直接指定する3つの指令と、
変数を間接的に指定する6つの指令
とから成る合計9つの指令のうちから7つを選ぶ組合せと1対1対応します。

x指令:xを選んで、その値を1にする。
y指令:yを選んで、その値を1にする。
z指令:zを選んで、その値を1にする。
第2指令:第1指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第3指令:第2指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第4指令:第3指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第5指令:第4指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第6指令:第5指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第7指令:第6指令で値を設定した変数に更に1を足す。

上の指令から7つを選ぶ。
その選択の結果、順番が抜けている第n指令の位置に、選ばれたx指令、y指令、z指令のいずれかをx,y,zの順に配置して、第1から第7指令を完成させる。

この指令の組合せは、例えば、
(1)y指令:yを選んで、その値を1にする。
第2指令:第1指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第3指令:第2指令で値を設定した変数に更に1を足す。
(4)z指令:zを選んで、その値を1にする。
第5指令:第4指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第6指令:第5指令で値を設定した変数に更に1を足す。
第7指令:第6指令で値を設定した変数に更に1を足す。
です。
この指令群の結果、
x=0で変わらず、
y=1+1+1=3
z=1+1+1+1=4
となり、
x+y+z=7
を満足しています。

大事なポイントは、この指令の組み合わせが、x+y+Z=7を満足する負でない整数解に1対1に対応することである。
(1)この指令の組み合わせが、x+y+Z=7を満足する負でない整数解を表す。
(2)逆に、x+y+Z=7を満足する負でない整数解は、必ず、これらの指令を7つ組み合わせることによって表すことができる。

そのため、
方程式x+y+z=7の負でない整数解の数
=x指令とy指令とz指令とその他の6つの指令から7個を選ぶ組み合わせの数
(3+6)
(3+6)
=9×8/2=36
(第1の解おわり)

【第2の解】
方程式x+y+z=7の負でない整数解が何個あるかを以下のようにして求めることもできる。

上図のようにx行とy行とz行との3行を有し、横の長さが7の格子を考える。
格子のA点からB点まで、xの行からzの行まで格子を辿って、右と上に進む最短経路を描く。

上図で、
x=(x行の、A点から昇り階段までの長さ)
y=(y行の、階段と階段の間の長さ)
z=(z行の、階段からB点までの長さ)
とすると、
方程式x+y+z=7がいつでも満たされる。

A点からB点まで、格子をたどって右と上に進む1つの最短経路は、
方程式x+y+z=7を満たす(x,y,z)の1つの組合せに
1対1で対応する。
つまり、
(1)どの(x,y,z)の1つの組合せに対しても、必ず1つだけ、AからBへの最短経路がある。
(2)AからBへのどの最短経路に対しても、必ず1つだけ、(x,y,z)の組合せがある。
という関係(1対1対応する関係)がある。

そのため、A点からB点までの全ての経路の数は、(x,y,z)の組合せの数と等しい。

上図の経路は、
→→↑→→→↑→→
とあらわせる。
すなわち、経路は、(↑)2つと(→)7つの配列であらわされる。
-------(注意)-------
ここで、「配列」という用語の定義を、同じ(↑)2つの順や同じ(→)7つの順を区別しないで配列の数を数える事を「配列の数を数える」と定義する。
「順列」という用語の定義を、1つ1つの(↑)や(→)に名前を付けた9つの要素の順の配列の数を数える事を「順列の数を数える」と定義する。その順列の数=9!である。
-----(注意のおわり)--------------

(A点からB点までの経路は、(↑)2つと(→)7つの配列と1対1対応する)
そのため、図のA点からB点までの全ての経路の数は:
(3): (↑)2つと、(→)7つが作る全ての色配列の数と等しい。ただし、その色配列は、その配列において、個々の(↑)2つの配列の順を区別せず、個々の(→)7つの配列の順を区別しない。
(4): その色配列の数は、合計(2+7)個の矢印から2つを選んで上向き矢印にし、それ以外の矢印は横向き矢印にする組み合わせの数と等しい。

よって、その組み合わせの数は、
(2+7)!/(2!×7!)
(2+7)
になる。
(第2の解おわり)

【第3の解(概要のみ)】
 経路を考えずに、
(↑)2つと(→)7つの配列が、方程式x+y+z=7を満たす(x,y,z)の組合せに1対1で対応することに注目することで答えを計算することもできる。
(↑)と(↑)の間の(→)の数が、x、y、zに対応するからである。

ここで、
→→↑→→→↑→→
のように、最後にはもう(↑)が無い配列が作られる一方、
例えば、
→→→↑→→→→↑
のように、
最後に並べた(→)の後に、(↑)を加えた配列も作られる。

最後に(↑)を加えた配列は、最後にあたるZの数が0であることをあらわす

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場合の数と確率

2022年10月7日金曜日

樹形図で解く分類の分析問題(ベン図問題)

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【問1】
 ある特定の50人に対して、「A」、「B」、「C」の3冊に関する調査を行ったところ、次のことが分かった。
ア、いずれも読んでいない 5人
イ、Cだけ読んでいる 10人
ウ、AおよびBを読んで、Cだけを読んでいない 8人
エ、少なくとも、Aを読んでいる 23人
オ、少なくとも、Bを読んでいる 22人
このとき、「A」、「B」、「C」のいずれの本も読んでいる人の人数を答えなさい。
(問題おわり)

【解1】
 ベン図の問題は、(未知数の係数が0か1であらわされた)連立方程式の問題です。一言で言えば、その連立方程式を解けば良いのです。その連立方程式を解きやすくするために樹形図の表現が役立つ場合が多い。

 以下の樹形図を描く。
「A」、「B」、「C」のいずれの本も読んでいる人の人数をx人とする。
 そして、図の数字がわかる順に、⑦⑧⑨⑩⑪の順に数字を埋めていく。

その結果、
x=2
がわかった。
(解1おわり)

【解2】
 以下の樹形図を描いて解く。

その結果、
x=2
がわかった。
(解2おわり)

【解3】
 樹形図を書く際に、事象の総数がわかっている事象Aや事象Bをなるべく根本に近い部分に配置する。それらよりも、それ以外の事象Cを優先させて根本の近くに置くと、以下の解答のように新たに、縦幹である縦線(方程式をあらわす)を追加して樹形図を再構築する必要を生じる。

 その樹形図の再構築は、以下の解答のように新たに追加する幹は(右端で横幹を作ることはせず)縦幹である縦線のみを追加して解くと、樹形図が単純に描ける。ここで、各縦線が1つの方程式をあらわしていることに注意すること。

そうすることで、
x=2
がわかった。
(解3おわり)

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2022年9月23日金曜日

複素数平面での軌跡の問題

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【問1】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、

z=i・t (式1)
であらわされる複素数zを使って、以下の式で表される複素数wの、複素数平面で描く軌跡を示せ。


【解答方針】
(第1優先事項)
 複素数平面のグラフをあらわす方程式を変換する問題は、複素数の計算をせずに、図形の考察で答えを求めるようにする。すなわち、複素数平面のグラフを表わす複素数の変数であらわされた方程式は、複素数の変数を直に変換する計算ではつながない。そうせずに、図形の考察を主にした座標の計算を使えば何とか複素数平面の問題が解けるので、それを第1優先にする。

【解答】
以下の図を描いて考える。

この図から、複素数wの、複素数平面で描く軌跡は双曲線になりそうだと予測する。
 次に、以下の計算によって、その予測を確認する。

式(2)の複素数wは、式(7)によって、双曲線をあらわすことがわかった。

(解答おわり)
 
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(5)複素数平面での軌跡

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【問1】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、

z=1+i・t (式1)
であらわされる複素数zが複素数平面で描く軌跡を示せ。

【問2】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、
z=1/(1+i・t) (式2)
であらわされる複素数zが複素数平面で描く軌跡を示せ。

(解答)

【問1の解】
式1の複素数zは、上図のように、z=1の点を通り、実軸に垂直な直線上にある。

【問2の解】
式2の複素数zは、上図のように、z=0とz=1とを直径の両端とする円の上にある。
ただし、z=0の点は通らない。

それを以下で証明する。
(証明開始)
zは、 zをあらわす複素数平面での点Cに関して、
|z|=線分OC=1/|(1+i・t)|=1/線分OA
であるから、
OC/OB=OB/OA
であり、
△BOCの2辺OCとOBの辺の長さが△AOBの2辺OBとOAから同じ比で縮小されている。
また、
arg(z)=-∠BOC=-arg(1+i・t)=-∠AOB
であるから、
△BOCの2辺OCとOBの間の角が、△AOBの2辺OBとOAの間の角と等しい。
∴ △BOC∽△AOB
そのため、
∠OCB=∠OBA=∠R=90度
∠OCBは常に90度なので、
C点は、OBを直径とする円周上にある。
ただし、式2のzは0では無いので、z=0の点は通らない。
(証明おわり)

(別解)
以下のようにして証明することもできる。
(注意)上のようにtの値にかかわらず|分子/分母|=1となる式、(1-i・t)/(1+i・t)を作ることがポイント。
よって、

よって、
|z-(1/2)|=1/2
よって、zは、値(1/2)を中心にする、半径(1/2)の円上にある。
ただし、zは0では無いので、値0にはならない。
(証明おわり)

【一番簡単な方法】
 ここをクリックした先に、(it)単体をzの式であらわして、そのzの式に(it)単体の満たす条件をあてはめて計算する方法を示します。
 
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2022年9月15日木曜日

二重根号を外す因数分解の問題

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 以下の式Fを因数分解せよ。


【解1】
 以下のように因数分解する。

Fの式(2)に代入する。

(解答おわり)

【解2】
 以下のように因数分解する。

式(2)の第1項を以下のように因数分解する。

式(2)の第2項を以下のように因数分解する。

式(3)と式(4)をFの式(2)に代入する。

(解答おわり)

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三角形の底辺aと面積Sと頂角Aから辺の長さを求める

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 以下の三角形の底辺aの長さと頂角Aの余弦tと面積Sから辺の長さx,yを求めよ。

 
【解答1】
余弦定理を使って以下のように計算する。

(注意)4次方程式の解き方は、先に「二重根号を外す因数分解の問題」のページを勉強しておいた方が良いと思います。



このxの解の一方がxの解であり、他方がyの解である。
(解答1おわり)

(補足)
ここで、以下の条件の場合は、x,yは以下の式になる。

更に、k= 1/24になると、xはもっと簡単な式で表される。

【解答2】
 以下のように、解の構造を分析して解く解き方もできます。


以上の図のような式で三角形の辺b,cがあらわせる。
この辺b,cをa,S,θで表す計算をする。

ここで、以下の計算でcosαとsinαを計算する。

このcosαとsinαを式(2)(3)に代入して。bとcの解を求める。

(解答2おわり)

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2022年9月3日土曜日

ベクトルの問題は図形を描いて解くこと

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 平面上の3つのベクトル

が、

を満たしている。ただし、p,qは正の数でp≠qとする。

を、

を用いて表せ。
(問題おわり)


《解答方針》
 ベクトルの問題は、本質的には、ベクトルという表現手段を使った図形の問題です。
そのため、ベクトルの問題を解く定石は、図を描いて問題を解きます。
 ベクトルの式の演算で解くよりは、図形の定理を使って解を導く方が計算間違いが少ない良い解き方です。

 この問題では、大きな紙に、ベクトルcを直径とする円を描いて、その図に以下の様にしてベクトルaとベクトルbを書き込んで行って図を完成させて問題を解く。

【解答】

先ず、大きな紙にベクトルcを直径とする円を描いて、ベクトルの始点を0とし終点をCとする。

直線OCを水平線にして描く。
その円周上に、点Oからの距離√pの位置に点Aを置き、

とする。
三角形OACが直角三角形になるので、

が成り立つ。
また、
円周上に、点Oからの距離√qの位置に点Bを置き、

とする。
三角形OBCが直角三角形になるので、

が成り立つ。
(場合1)上図では、水平線OCの上と下との円周上に点AとBを置いた。
これを場合1とする。

(場合2)下図では、水平線OCの上の円周上に点AとBを置く。
これを場合2とする。

場合2の問題では、後に説明するように、補助線を引いて、平行四辺形OBADを描いて解く。

(場合1)

 ベクトルaとbが直交する場合を解く。ベクトルbはベクトルACと等しい。
よって、ベクトルaとbが垂直な場合では、

が成り立つ。
(場合1の解おわり)

(場合2)

 場合2の問題では、水平線OCの上の円周上に点AとBを置く。ベクトルaとbは垂直ではない。
 そのように作図すると、ベクトルBAが水平線OCに平行になる。それは、ベクトルaの、ベクトルcに垂直な成分の大きさが、ベクトルbでのその成分と同じ大きさであることを意味する。そのため、補助線を引いて平行四辺形OBADを描くと、ベクトルBAに平行なベクトルODが、ベクトルOCに平行になる。
そのため、以下の計算で、ベクトルODの長さを求める。

この値の逆数でベクトルODをベクトルOCの長さまで拡大することでベクトルcが得られる。
よって、ベクトルaとbが垂直で無い場合に、

が成り立つ。
(場合2の解おわり)

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