2015年5月22日金曜日

正5角形の問題の解答

この解答は、ここをクリックした先の問題の解答です。

複素数平面において半径1の円に内接する正5角形を考える。


-1=0
の5つの解をX=1と、X、X、X、Xとする。


【問1】以下を証明せよ
|(1-X)(1-X)(1-X)(1-X)|=5
すなわち、
abab=5
を証明する。

【問2】以下を証明せよ
|(1-X)|+|(1-X)|+|(1-X)|+|(1-X)|=10
すなわち、
+b+b+a=10
を証明する。

【問3】図の長さsを計算せよ


(解答)
【問1】
-1=0
の5つの解をX=1と、X、X、X、Xとすると、
0=X-1
=(X-X)(X-X)(X-X)(X-X)(X-X) (式1)
の関係が成り立ち、
それらの解を複素数平面上であらわした点を結ぶと正5角形になる。
式1を用いると以下の式2が得られる。
問1の式の左辺の絶対値の中の式はその式2のXを1に置き換えた式の左辺である。

(X-X)(X-X)(X-X)(X-X)=(X-1)/(X-1)
=X+X+X+X+1 (式2)
ここで、
X=1
とすると、
(1-X)(1-X)(1-X)(1-X)=5
(証明おわり)

(解答)
【問2】

-1=0
のXの4乗の項の係数が0であるので、
5次方程式の根と係数の関係から、

式4を式3に代入すると
|(1-X)|+|(1-X)|+|(1-X)|+|(1-X)|=10
(証明おわり)

(解答)
【問3】
=BC=AC-AB

ここで、aは以下のようにして求めることができる。
問1の結果から、
=5 (6)
問2の結果から、
+b=5 (7)
とbを求めるtの式を根と係数の関係を利用して作る。
0=(t-a)(t-b
=t-(a+b)t+a
ここで、式6と式7を代入する。
0=t-5t+5 (8)
この式8を解く。

は式8の解のうち小さい方の値であるので、

式9を式5に代入する。

(解答おわり)

(話の追加)
sの長さがわかったので、例えば下図のようにこの長さsを作図して、その長さを使って正5角形を作図できる。

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2015年5月19日火曜日

複素数平面のベクトル方程式の解

この解答の元の問題はここをクリックした先にあります。

【問】複素数αとβに関して以下の式が成り立つとき、αおよびβそれぞれが複素数平面上で描く図形を求めよ。

【解答】
この問題は、複素数のベクトル方程式です。
なぜなら、以下の様に、2つのベクトルをあらわす複素数の実数係数の和の形のベクトル方程式の形をしているからです。
(1)先ず、複素数のあらわすベクトルが互いに平行では無い、独立したベクトルである場合について解きます。
このとき、このベクトル方程式の解は、互いに独立なベクトルの係数の総和A、およびB、が0の解をもちます。

(1-1)このうち、αに関する式は、以下の様に計算できます。

この式は「複素数平面上のベクトルの内積の式」の形をしていて、ベクトルの内積が0になることを表しています。すなわち、αの描く図形は、原点と-2の点を結んだ線分を直径にする円になります。ただし、最初の方程式を成立させるため、原点の0は除きます。

(別解)この式の解釈は、以下の式の変形方法の方が読者になじみが深いのではないかと思う。

よって、ー1の点を中心にした半径1の円を描く(ただし、原点の0を除く)。

(1-2)次に、βの式を計算します。

 βは虚軸上の直線を描きます。ただし、原点の0は除きます。

(2)次に、複素数のあらわすベクトルが互いに平行な場合を考えます。
 この場合は、以下の様に計算できます。
 (解答おわり)

(補足)
 この問題の式が以下の式に変形されている場合も、最初の式の形に、すなわち、2つのベクトルの実数係数の和の形に変形して問題を解けるように練習しておきましょう。
 以下の式の場合も同様に、2つのベクトルの実数係数の和の形の最初の式の形に変形して問題を解けるようになりましょう。

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