以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。
【問】
上図の三角形ABC内の点Xから頂点A,B,Cに引いたベクトルa,b,cの間に式1の関係が成り立つ場合に、
そのベクトルの張る三角形の面積の間に式2の関係が成り立つことを証明せよ。
【証明(その1)】
上図の様に、ベクトルcに垂直なベクトルcvを考えて、
ベクトルcv方向の、式1を満足するベクトルaとbの成分の大きさの比を考えると、
三角形の面積の比がわかり、式3の関係が成り立つ。
上図の様に、ベクトルbに垂直なベクトルbvを考えて、
ベクトルbv方向の、式1を満足するベクトルaとcの成分の大きさの比を考えると、
三角形の面積の比がわかり、式4の関係が成り立つ。
式3と式4を合わせると式5が成り立つ。
この式5は求める式2と同じ式である。
(証明1おわり)
【証明(その2)】
考え方は上の証明と同じですが、
ベクトルa,b,cを左回りに90度回転したベクトルav,bv,cvを使って、
以下のように三角形の面積を計算して証明することもできます。
式1により、式9のベクトルbを変換する。
次に、式1により、式10のベクトルcを変換する。
式14と式17を合わせると式18が成り立つ。
この式18は求める式2と同じ式である。
(証明2おわり)
【証明(その3)】
ベクトルZの分解の公式は、以下の図の様にあらわせる。
この式から、以下の式がなりたつ。
(証明3おわり)
(補足)
2つのベクトルaとbの張る三角形の面積を考える問題には以下の特徴があります。
ベクトルの内積で面積をあらわすためには、どうしてもベクトルaを90度回転させたベクトルav又はベクトルbを90度回転させたベクトルbvを考えて、内積
av ・b=-bv ・a
の2分の1で三角形の面積をあらわす事が望ましいです。
ベクトルの内積演算には、三角形の面積をあらわすことが不得意だという弱点があります。
その弱点を補うために、与えられたベクトルaやbに加えて、それらを90度回転させたベクトルav又はベクトルbvを追加して計算に用います。その新たに加えたベクトルを使った内積の計算によって三角形の面積があらわせるのです。
そうしないで、すなわち、ベクトルav又はベクトルbvを追加しないで、無理やりに三角形の面積を表わそうとすると計算が難しくなります。
リンク:
高校数学の目次
【問】
上図の三角形ABC内の点Xから頂点A,B,Cに引いたベクトルa,b,cの間に式1の関係が成り立つ場合に、
そのベクトルの張る三角形の面積の間に式2の関係が成り立つことを証明せよ。
【証明(その1)】
上図の様に、ベクトルcに垂直なベクトルcvを考えて、
ベクトルcv方向の、式1を満足するベクトルaとbの成分の大きさの比を考えると、
三角形の面積の比がわかり、式3の関係が成り立つ。
上図の様に、ベクトルbに垂直なベクトルbvを考えて、
ベクトルbv方向の、式1を満足するベクトルaとcの成分の大きさの比を考えると、
三角形の面積の比がわかり、式4の関係が成り立つ。
式3と式4を合わせると式5が成り立つ。
この式5は求める式2と同じ式である。
(証明1おわり)
【証明(その2)】
考え方は上の証明と同じですが、
ベクトルa,b,cを左回りに90度回転したベクトルav,bv,cvを使って、
以下のように三角形の面積を計算して証明することもできます。
式1により、式9のベクトルbを変換する。
次に、式1により、式10のベクトルcを変換する。
式14と式17を合わせると式18が成り立つ。
この式18は求める式2と同じ式である。
(証明2おわり)
【証明(その3)】
ベクトルZの分解の公式は、以下の図の様にあらわせる。
この式から、以下の式がなりたつ。
(証明3おわり)
(補足)
2つのベクトルaとbの張る三角形の面積を考える問題には以下の特徴があります。
ベクトルの内積で面積をあらわすためには、どうしてもベクトルaを90度回転させたベクトルav又はベクトルbを90度回転させたベクトルbvを考えて、内積
av ・b=-bv ・a
の2分の1で三角形の面積をあらわす事が望ましいです。
ベクトルの内積演算には、三角形の面積をあらわすことが不得意だという弱点があります。
その弱点を補うために、与えられたベクトルaやbに加えて、それらを90度回転させたベクトルav又はベクトルbvを追加して計算に用います。その新たに加えたベクトルを使った内積の計算によって三角形の面積があらわせるのです。
そうしないで、すなわち、ベクトルav又はベクトルbvを追加しないで、無理やりに三角形の面積を表わそうとすると計算が難しくなります。
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