以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。
【問1】
空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,k)が同一平面上にあるとき、
kの値を求めよ。
言いかえると、直線OAと直線BCが同一平面にあるときkの値を求めよ。
更に言いかえると、3つのベクトルOAとベクトルBCとベクトルABが同一平面にあるときkの値を求めよ。
【解答】
4点OABCが同一平面上にある場合、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にあります。その条件を使って以下のように解くことができます。
ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせます。

そして、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にある条件は、(ベクトルOAとベクトルOBが平行でないときは)以下の式(4)であらわせます。

この式(4)を以下のように解きます。


これで、パラメータkの値が求まった。
(解答おわり)
【問2】
問1の解のkの値の直線OCと直線ABの交点PをあらわすベクトルOPを求めよ。
【解答】
先ず、以下の式が成り立つ。

ベクトルOPを以下の2通りにあらわす。

この2つのあらわし方のベクトルOPを等しいとする下のベクトル方程式(25)を記述して解く。
(ただし、下のベクトル方程式(25)が解を持つためには、3つのベクトルOA,AB,OCが同一平面上にあることが必要です)

(解答おわり)
【問3】
空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に、各点の位置ベクトルの間にある関係を求めよ。
【解答】
空間内の4点ABCPが同一平面上にある場合、空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある。
空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある条件は、(ベクトルABとベクトルACが平行でないときは)以下の式(1)であらわせる。

ここで、空間内の点A,B,Cの位置ベクトルを以下の式であらわす。

そうすると、空間内の点Pの位置ベクトルOPは、以下の式であらわせる。

ここで、この式のベクトルの係数の間に以下の関係が成り立つ。

この式は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に必ず成り立つ必要条件である。
(必要条件)
次に、係数の和が1となることが、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件でもあることを示す。
先ず、以下の式(2)と(3)が成り立つものとする。

すなわち、式(2)と(3)が成り立つ場合に、空間ベクトルABと空間ベクトルACによって空間ベクトルAPがあらわされる式(4)が成り立つ。式(4)は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある条件である。
よって、式(2)と(3)が成り立つことは、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件である。
(十分条件)
(解答おわり)
【問4】
空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,1)が同一平面上にないことを証明せよ。
【証明開始】
ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせる。

ベクトルOAとベクトルOBは0ベクトルでは無く、また、互いに平行では無いので1次独立なベククトルである。この1次独立な2つのベクトルは2次元平面を張る。その2次元平面に垂直なベクトルhを以下の計算で求める。
ベクトルOAとベクトルOBを合成して、以下の式(4)であらわされる、1つの6要素が0であるベクトルODを作る。ベクトルOAとベクトルOBが張る平面は、ベクトルOAとベクトルODが張る平面と同じである。

ベクトルOAとベクトルODが張る平面に垂直なベクトルhを以下で求める。
以下の式(5)で定めるベクトルhは、式(6)のベクトルODとの内積の計算結果が0になるので、ベクトルODに垂直である。

このベクトルhがベクトルOAと垂直になるように、以下の計算でベクトルhの要素kの値を定める。

この式(8)でベクトルhが定まった。
このベクトルhはベクトルOAとベクトルOBの張る平面に垂直なので、その平面上のベクトルは全てベクトルhに垂直である。
このベクトルhとベクトルhとの内積を以下の式で計算する。

ベクトルOCは、ベクトルhとの内積が0にならないので、ベクトルhに垂直ではない。そのためベクトルOCは3点O,A,Bの張る平面上には無い。よって、点Cは、その平面の外にある。
(証明おわり)
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【問1】
空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,k)が同一平面上にあるとき、
kの値を求めよ。
言いかえると、直線OAと直線BCが同一平面にあるときkの値を求めよ。
更に言いかえると、3つのベクトルOAとベクトルBCとベクトルABが同一平面にあるときkの値を求めよ。
【解答】
4点OABCが同一平面上にある場合、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にあります。その条件を使って以下のように解くことができます。
ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせます。

そして、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にある条件は、(ベクトルOAとベクトルOBが平行でないときは)以下の式(4)であらわせます。

この式(4)を以下のように解きます。


これで、パラメータkの値が求まった。
(解答おわり)
【問2】
問1の解のkの値の直線OCと直線ABの交点PをあらわすベクトルOPを求めよ。
【解答】
先ず、以下の式が成り立つ。

ベクトルOPを以下の2通りにあらわす。

この2つのあらわし方のベクトルOPを等しいとする下のベクトル方程式(25)を記述して解く。
(ただし、下のベクトル方程式(25)が解を持つためには、3つのベクトルOA,AB,OCが同一平面上にあることが必要です)

(解答おわり)
【問3】
空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に、各点の位置ベクトルの間にある関係を求めよ。
【解答】
空間内の4点ABCPが同一平面上にある場合、空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある。
空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある条件は、(ベクトルABとベクトルACが平行でないときは)以下の式(1)であらわせる。

ここで、空間内の点A,B,Cの位置ベクトルを以下の式であらわす。

そうすると、空間内の点Pの位置ベクトルOPは、以下の式であらわせる。

ここで、この式のベクトルの係数の間に以下の関係が成り立つ。

この式は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に必ず成り立つ必要条件である。
(必要条件)
次に、係数の和が1となることが、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件でもあることを示す。
先ず、以下の式(2)と(3)が成り立つものとする。

すなわち、式(2)と(3)が成り立つ場合に、空間ベクトルABと空間ベクトルACによって空間ベクトルAPがあらわされる式(4)が成り立つ。式(4)は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある条件である。
よって、式(2)と(3)が成り立つことは、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件である。
(十分条件)
(解答おわり)
【問4】
空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,1)が同一平面上にないことを証明せよ。
【証明開始】
ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせる。

ベクトルOAとベクトルOBは0ベクトルでは無く、また、互いに平行では無いので1次独立なベククトルである。この1次独立な2つのベクトルは2次元平面を張る。その2次元平面に垂直なベクトルhを以下の計算で求める。
ベクトルOAとベクトルOBを合成して、以下の式(4)であらわされる、1つの6要素が0であるベクトルODを作る。ベクトルOAとベクトルOBが張る平面は、ベクトルOAとベクトルODが張る平面と同じである。

ベクトルOAとベクトルODが張る平面に垂直なベクトルhを以下で求める。
以下の式(5)で定めるベクトルhは、式(6)のベクトルODとの内積の計算結果が0になるので、ベクトルODに垂直である。

このベクトルhがベクトルOAと垂直になるように、以下の計算でベクトルhの要素kの値を定める。

この式(8)でベクトルhが定まった。
このベクトルhはベクトルOAとベクトルOBの張る平面に垂直なので、その平面上のベクトルは全てベクトルhに垂直である。
このベクトルhとベクトルhとの内積を以下の式で計算する。

ベクトルOCは、ベクトルhとの内積が0にならないので、ベクトルhに垂直ではない。そのためベクトルOCは3点O,A,Bの張る平面上には無い。よって、点Cは、その平面の外にある。
(証明おわり)
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