2024年8月16日金曜日

6文字を円形に並べるパターンの確率(2)

これは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問2】
文字A,B,C,D,E,Fを円形に並べるとき
(2-1)AとBが隣り合う確率
(2-2)AとBが向かい合う確率
を求めよ。


《解答方針》
(円順列の配置パターンの確率は、円卓の席を固定して考える)
(1)円順列の円卓を固定して、その席に文字が配置される順列の数を考えて確率を求める。
(2)円卓の特定の席へ特定の文字を配置したパターンは、全員(全部の文字)を一斉に隣の席へ移動させる回転毎に異なる配置になり、結局円卓の席数倍(この問題では6倍)の数の配置がある。
(3)円卓の特定の席に特定の文字を配置した場合に、他の文字が同様に確からしく配置されるパターンを数えて配置パターンの確率を求める。

【解1】
(2-1の解答)
確率を求めるべきパターンの概要は、以下の図のようなパターンである。文字Aから見た文字Bの位置が2通りある。

下の円卓の図の上端の位置に文字Aを置いた場合に、文字Bが配置される、同様に確からしい配置は以下の図の通り5つある。

問題(2-1)の配置パターンは、これらのうち、①と⑤の2通りの配置パターンが該当する。
従って、確率=2/5
((2-1)の解答おわり)

(2-2の解答)
 確率を求めるべきパターンの概要は、以下の図のようなパターンである。文字Aから見た文字Bの位置は1通り。

問題(2-2)の配置パターンは、先の5つの同様に確からしい配置のうち、③の1通りの配置パターンが該当する。
従って、確率=1/5
((2-2)の解答おわり)

(補足)
 ここで、文字Aと文字Bを区別しないで黒丸●であらわした配置のパターンは、下図のようになる。

すなわち、文字Aと文字Bを区別しないであらわすと、(2-1)と(2-2)の円順列のパターンの数は、ともに1個である。
 (2-1)の配置の、文字Aの配置位置をあらゆる位置にした場合のパターンを考察する。
 先ず、文字Aと文字Bを区別しないで黒丸●であらわすと:

上図のように、6通りある。
 そのパターンの文字Aと文字Bを区別すると、以下の図の通り12通りの配置がある。

 一方で、(2-2)の配置の、文字Aの配置位置をあらゆる位置にした場合のパターンは、
 先ず、文字Aと文字Bを区別しないで黒丸●であらわすと:

上図のように、3通りある。
 そのパターンの文字Aと文字Bを区別すると、以下の図の通り6通りの配置がある。

このように配置パターンの数に違いがあり、(2-1)の確率と(2-2)の確率に違いを生じた。
 文字Aと文字Bを区別しないで黒丸●で表わした(2-1)と(2-2)の2つのパターンは、一見すると対等に見えたが、(2-1)と(2-2)が発生する確率が異なるので、それらの黒丸●であらわした(2-1)のパターンと(2-2)のパターンは同様に確からしく生じるものではなかった。
(補足おわり)


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