2023年10月20日金曜日

アポロニウスの円の問題

このページは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問題】
 以下の式を満足する複素数zが複素数平面上で描くグラフを求めよ。


【解答1】
 複素数平面での点zの描くグラフの問題は、図形の問題として解くのが定石です。上の式は以下の式にして、点からの距離の比と下の式を対応付けて覚えた方が良いと思います。


 2点A(α)とB(β)からの距離の比がm:nになる点は、アポロニウスの円を描くことが知られている。
そのため、ここをクリックした先のサイトの解答のように、この問題をアポロニウスの円を描く問題として解答する。
すなわち、点zは、線分ABをm:nに内分する点と外分する点を直径の両端とする円を描く。



 線分ABの内分点と外分点が成す円の直径の中心、すなわち円の中心の位置を以下で計算する。

 次に、円の半径をあらわすベクトルを計算する。

以上の結果より、求めるアポロニウスの円の式は以下の式になる。

(解答1おわり)

【解答2】
 この問題は、解答1のようにアポロニウスの円の図形の問題として解くのが無難です。しかし、どうしても複素数の式の計算をして解答したい場合は、以下の公式を使います。


その公式を使って、以下のように計算します。

 問題の式を以下のように順次に変換する。

この式に対して、先の公式を使って、絶対値の2乗の差の式に変換する計算をする。

この式の第2項以降の式は以下の式に変換できる。

よって、先の式は以下の式になる。

この式は、複素数平面上での円の式である。
(解答2おわり)

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