2022年9月23日金曜日

複素数平面での軌跡の問題

このページはここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、

z=i・t (式1)
であらわされる複素数zを使って、以下の式で表される複素数wの、複素数平面で描く軌跡を示せ。


【解答方針】
(第1優先事項)
 複素数平面のグラフをあらわす方程式を変換する問題は、複素数の計算をせずに、図形の考察で答えを求めるようにする。すなわち、複素数平面のグラフを表わす複素数の変数であらわされた方程式は、複素数の変数を直に変換する計算ではつながない。そうせずに、図形の考察を主にした座標の計算を使えば何とか複素数平面の問題が解けるので、それを第1優先にする。

【解答】
以下の図を描いて考える。

この図から、複素数wの、複素数平面で描く軌跡は双曲線になりそうだと予測する。
 次に、以下の計算によって、その予測を確認する。

式(2)の複素数wは、式(7)によって、双曲線をあらわすことがわかった。

(解答おわり)
 
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(5)複素数平面での軌跡

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【問1】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、

z=1+i・t (式1)
であらわされる複素数zが複素数平面で描く軌跡を示せ。

【問2】実数の媒介変数tを-∞から∞まで変化させたとき、
z=1/(1+i・t) (式2)
であらわされる複素数zが複素数平面で描く軌跡を示せ。

(解答)

【問1の解】
式1の複素数zは、上図のように、z=1の点を通り、実軸に垂直な直線上にある。

【問2の解】
式2の複素数zは、上図のように、z=0とz=1とを直径の両端とする円の上にある。
ただし、z=0の点は通らない。

それを以下で証明する。
(証明開始)
zは、 zをあらわす複素数平面での点Cに関して、
|z|=線分OC=1/|(1+i・t)|=1/線分OA
であるから、
OC/OB=OB/OA
であり、
△BOCの2辺OCとOBの辺の長さが△AOBの2辺OBとOAから同じ比で縮小されている。
また、
arg(z)=-∠BOC=-arg(1+i・t)=-∠AOB
であるから、
△BOCの2辺OCとOBの間の角が、△AOBの2辺OBとOAの間の角と等しい。
∴ △BOC∽△AOB
そのため、
∠OCB=∠OBA=∠R=90度
∠OCBは常に90度なので、
C点は、OBを直径とする円周上にある。
ただし、式2のzは0では無いので、z=0の点は通らない。
(証明おわり)

(別解)
以下のようにして証明することもできる。
(注意)上のようにtの値にかかわらず|分子/分母|=1となる式、(1-i・t)/(1+i・t)を作ることがポイント。
よって、

よって、
|z-(1/2)|=1/2
よって、zは、値(1/2)を中心にする、半径(1/2)の円上にある。
ただし、zは0では無いので、値0にはならない。
(証明おわり)

【一番簡単な方法】
 ここをクリックした先に、(it)単体をzの式であらわして、そのzの式に(it)単体の満たす条件をあてはめて計算する方法を示します。
 
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2022年9月15日木曜日

4次式の因数分解の問題の解答

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 以下の式Fを因数分解せよ。


【解1】
 以下のように因数分解する。

Fの式(2)に代入する。

(解答おわり)

【解2】
 以下のように因数分解する。

式(2)の第1項を以下のように因数分解する。

式(2)の第2項を以下のように因数分解する。

式(3)と式(4)をFの式(2)に代入する。

(解答おわり)

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三角形の底辺aと面積Sと頂角Aから辺の長さを求める

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 以下の三角形の底辺aの長さと頂角Aの余弦tと面積Sから辺の長さx,yを求めよ。

 
【解答1】
余弦定理を使って以下のように計算する。

(注意)4次方程式の解き方は、先に「二重根号を外す因数分解の問題」のページを勉強しておいた方が良いと思います。




このxの解の一方がxの解であり、他方がyの解である。
(解答1おわり)

(補足)
ここで、以下の条件の場合は、x,yは以下の式になる。

更に、k= 1/24になると、xはもっと簡単な式で表される。

【解答2】
 以下のように、解の構造を分析して解く解き方もできます。


以上の図のような式で三角形の辺b,cがあらわせる。
この辺b,cをa,S,θで表す計算をする。

ここで、以下の計算でcosαとsinαを計算する。

このcosαとsinαを式(2)(3)に代入して。bとcの解を求める。

  すなわち、     

(解答2おわり)

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2022年9月3日土曜日

ベクトルの問題は図形を描いて解くこと

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 平面上の3つのベクトル

が、

を満たしている。ただし、p,qは正の数でp≠qとする。

を、

を用いて表せ。
(問題おわり)


《解答方針》
 ベクトルの問題は、本質的には、ベクトルという表現手段を使った図形の問題です。
そのため、ベクトルの問題を解く定石は、図を描いて問題を解きます。
 ベクトルの式の演算で解くよりは、図形の定理を使って解を導く方が計算間違いが少ない良い解き方です。

 この問題では、大きな紙に、ベクトルcを直径とする円を描いて、その図に以下の様にしてベクトルaとベクトルbを書き込んで行って図を完成させて問題を解く。

【解答】

先ず、大きな紙にベクトルcを直径とする円を描いて、ベクトルの始点を0とし終点をCとする。

直線OCを水平線にして描く。
その円周上に、点Oからの距離√pの位置に点Aを置き、

とする。
三角形OACが直角三角形になるので、

が成り立つ。
また、
円周上に、点Oからの距離√qの位置に点Bを置き、

とする。
三角形OBCが直角三角形になるので、

が成り立つ。
(場合1)上図では、水平線OCの上と下との円周上に点AとBを置いた。
これを場合1とする。

(場合2)下図では、水平線OCの上の円周上に点AとBを置く。
これを場合2とする。

場合2の問題では、後に説明するように、補助線を引いて、平行四辺形OBADを描いて解く。

(場合1)

 ベクトルaとbが直交する場合を解く。ベクトルbはベクトルACと等しい。
よって、ベクトルaとbが垂直な場合では、

が成り立つ。
(場合1の解おわり)

(場合2)

 場合2の問題では、水平線OCの上の円周上に点AとBを置く。ベクトルaとbは垂直ではない。
 そのように作図すると、ベクトルBAが水平線OCに平行になる。それは、ベクトルaの、ベクトルcに垂直な成分の大きさが、ベクトルbでのその成分と同じ大きさであることを意味する。そのため、補助線を引いて平行四辺形OBADを描くと、ベクトルBAに平行なベクトルODが、ベクトルOCに平行になる。
そのため、以下の計算で、ベクトルODの長さを求める。

この値の逆数でベクトルODをベクトルOCの長さまで拡大することでベクトルcが得られる。
よって、ベクトルaとbが垂直で無い場合に、

が成り立つ。
(場合2の解おわり)

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2022年5月28日土曜日

tan(x/2)で置換積分して最適な積分変数を求める

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

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▷【別解】大学数学で学ぶ複素関数を用いた複素積分

【問1】

以下の不定積分を求めよ。


【解の第1段階】
 この問題を解く第1段階として、
tan(x/2)=uとする変数uを導入して以下の様に解く。
(変数uを導入する考え方)
tan(x/2)=u
とする変数uを導入する場合は、
「ここをクリックした参考サイトの様な解き方」
をすると、
x/2=π/2の点で、
tan(x/2)の値が無限大になってしまうので、
その点を含む x の区間では積分できない
という問題がある。

(ここをクリックした先の「広義積分を必要とする積分の例」を参照)

 しかし、それを改善する手段がある。
(1) tan(x/2)が無限大になってその点のxで積分できないので、不定積分の変数xの定義域を、そのxの点を境界点にしたその境界点以外の左側の区間を第1の不定積分の変数xの定義域にする。また、その境界点以外の右側の区間を第2の不定積分の変数xの定義域にする。そのように、定義域が異なる2つの不定積分の解を求める。
(2) そのように定義域がバラバラな不定積分の解同士が、そのxの境界点で、不定積分の有限な値の極限値があり、そのxの境界点で、第1と第2の不定積分の解が接続できる場合は、そのxの境界点での極限値をその不定積分の関数の値として定義する。それは広義積分と呼ばれている。広義積分をすることを明確にするために、以下の説明文を解答に加える。
「この不定積分の関数F(x)でのcos(x/2)→0となる変数xの極限でのF(x)の極限値を、そのxの値でのF(x)の値と定義する」
 そして、xの境界点の左右の区間をつないで一体化して1つの区間にし、その区間を第1と第2の不定積分を合体させた関数F(x) の定義域にする。こうして、元の関数ではxの値が定義されていたが、tan(x/2)=tとする変数tを導入することで潰された変数xの値を、広義積分によってそのxの点での関数F(x)の値を定義することでそのxの点を定義域に復活させる。また、関数F(x) の定義域の区間を拡大する。

 以下で、その方法により解く。

【第1段階開始】
 この問題を、
tan(x/2)=uとする変数uを導入して以下の様に解く。


〔変数xの第1の定義域の不定積分〕
 以下のように、変数xを変数uに置き換えて置換積分する。その置換積分に対応して、置換積分をする変数xと変数uの範囲を定義し、計算の準備をする。得られる不定積分の関数は、式(3)で与えられる定義域の範囲の関数である。




次に、以下の置換積分の計算をする。


ここで、再度変数を変換して置換積分の計算をする。


ここで、式(8)と(2)によって、変数θと変数xとを結びつける式を整理する。

この式の両辺を2乗する。

この式(13)は、式(3)で制限された範囲の変数xによっては、分母が0にならない。
この式を変形する。



この式(14)で定義される変数θによって、積分結果が以下の式であらわされる。

なお、式(14)と対になるべき、sin(2θ)を変数xであらわす式が、以下の計算によって得られる。

こうして、変数θが、式(14)(15)で定義されて、式(3)で制限された変数xの範囲での不定積分が以下の式であらわされた。

(第1の定義域の不定積分おわり)

〔変数xの第2の定義域の不定積分〕
 以下のように、式(23)で与える変数xの第2の定義域での不定積分を、変数xを変数uに置き換えて置換積分する。

これ以降の計算は、先の式(6)から式(15)の計算を繰り返して、変数xの第2の定義域の不定積分を計算する。
こうして、変数θが、式(14)(15)で定義されて、式(3)で制限された変数xの範囲での不定積分が以下の式であらわされた。

(第2の定義域の不定積分おわり)

〔広義積分の適用による積分の定義域の制限の解消〕
 上の式の計算で、不定積分の第1の定義域と第2の定義域の境界点のx=πの点を考える。その境界点の極限において、式(11)で与えられる不定積分の値が有限の値の極限値を持つ。そのため、x=πの点での不定積分の値をその極限値で定義する(広義積分の処理を行う)。その次に、第1の定義域の不定積分の定義域と第2の定義域の不定積分の定義域をつないで1つの定義域にした不定積分の解を得る。こうして広義積分を行なうことで、置換積分を媒介する変数uの導入によって制限されていた不定積分の積分範囲の制限を解消する。

(以上で解の第1段階の処理おわり)

【第2段階開始】
 以上の計算の結果、元の式を置換積分するために最適な積分変数が何であるかがわかった。そのため、その積分変数を使って、置換積分する。

以下の2つの式で定義する単位円の偏角の変数wを導入する。すなわち、式(a2)では、変数wを、cos()の逆関数と右辺のxの式との合成関数で定義している。

(注意)単位円の偏角wは、cos(w)の式だけで偏角wを定義する通常の定義の場合には、wの値の範囲を限定して偏角を定義していた。一方で、偏角wを、そのような値の範囲の限定に依らずに定義する場合は、sin(w)の式とcos(w)の式との2式を並置することで偏角wの値を確定させる必要がある。ただし、sin(w)の式とcos(w)の式を互いに矛盾しない式にする必要がある。

式(a2)と(a3)で定義されるwとxとは1対1で対応する。そのように扱い易い関係がある。
先ず式(a3)の両辺を微分する。

式(a2)を代入する。

この第2段階の積分の計算では、変数xの定義域を狭めない変数変換によって積分ができた。
(第2段階おわり)

(注意)式(a2)を代入した式を式(a4)に変形する計算は、値が0になり得る式(1+2cosx)で式を割り算する計算を含むので、同値変形では無い。その計算方法は、積分に広義積分を含ませることにより許されていることに注意すべきである。

(補足)
 ここで、変数wとxとに1対1対応の関係が成り立つ場合に、以下の関係が成り立つことを利用して、堂々と積分変数を変更して置換積分して良い。


【別解】大学数学で学ぶ複素関数を用いた複素積分
 この問題の積分は、「積分計算と相性が良い三角関数の積の分数の分解の公式」を利用して、以下のように積分することもできる。


ここで、「積分計算と相性が良い三角関数の積の分数の分解の公式」を適用する。また、複素積分を行い、複素数の対数関数log(複素数)を用いる。通常の実関数としての対数関数にはln()という記号を、複素関数としての対数関数にはlog()という記号を使って区別すると良いと思う


この式(b3)から、解をあらわす式(b4)(b5)が得られる。

(別解おわり)

【微分して検算する】
 以上の別解の積分結果を微分すれば逆に、元の被積分関数が得られると考える。そのことを、以下の一般的な形の式を微分して確認する。

以上の2つの式であらわされた関数wを微分する。
先ず、式(2)をxで微分する。


この式(3)に式(1)を代入する。

関数wの微分の式(4)が得られたので、
式(4)の右辺の積分が、式(1)(2)で表わされる関数wであることが確認できた。
(検算おわり)

(検算(その2))
以下の条件内に限定した以下の計算をして検算することもできる。
すなわち、式(1)と(2)から、以下の式(5)が得られる。
xの値が(π/2)などの、式(5)の分母を0にする値においては式(6)が定義されていない。しかし、その制限に対して、広義積分によって、変数xをその値に近づける極限での式(6)の各項の極限値を、変数xがその値での式(6)の各項の値と定義する。それにより、変数xがその値の場合でも式(6)を定義する。

 こうして、関数wの微分の式(6)が得られたので、
式(6)の右辺の積分が、式(1)(2)で表わされる関数wであることが確認できた。
(検算おわり)

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