2024年6月13日木曜日

同じものを含む円順列(黒玉4つ白玉4つ) (黒玉8つ白玉8つ)

この問題はここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 黒玉●4個と白玉〇4個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。ただし、円順列において、黒玉●同士を区別せず、白玉〇同士を区別しないものとする。


【解答】
黒玉●と白玉○を並べる席が4+4=8つある。
8つの席を固定した場合の、玉●4つと残りの玉〇4つを並べる組み合わせの数は、
=8×7×6×5/(4×3×2)=70通り
ある。
固定した席に対して、黒玉●と白玉○の配置パターンを回転させると、玉の配置の形が変わる。
固定した席への玉の配置の数は、席を固定しない場合の配置の数に、回転すると固定した席への配置の形が変わる数(周期B)が掛け算された数になる。

(第1のタイプ:1/4回転すると元の形に戻る配置)=周期2のタイプ:

 1/4回転すると元の形に戻る第1のタイプの配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●については、黒玉●が、元の位置から1/4回転した位置にもあり、(2/4)回転した位置にもあり、(3/4)回転した位置にあるように繰り返して存在し、結局、黒玉●が十字架状に4個ある配置パターンになる。第1のタイプの配置パターンは、そのように、各色の玉が十字架状の形にある配置パターンである。
 第1のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の1/4の、2個の玉で構成される部分が1周期(周期が2)になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。配置パターンが1回転する間に4回同じ配置パターンになる(回転対称数が4である)。
 そのため、第1のタイプの玉の配置は、席が固定された場合の配置の数は、円順列の全体の1周期の範囲までの部分、すなわち、円順列の全体の1/(回転対称数)=1/4の部分、の2個の玉の並べ方の数で計算する。その数は、個=2個ある。
 第1のタイプの配置パターンは、1/8回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1/4回転するまでに、0回転、(1/8)回転した場合の2つの異なる配置(周期が2)が作られる。
 この配置の、席を固定しない場合の円順列の配置パターンの数は、(席を固定した場合の配置パターンの数)を周期の2で割り算した数になる。その数は:
/2=1
個ある。

(第2のタイプ:1/2回転すると元の形に戻る配置)=周期4のタイプ:


 1/2回転すると元の形に戻る第2のタイプの配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●については、黒玉●が、元の位置から1/2回転した位置に存在する配置パターンになり、すなわち、黒玉●が円の直径の両端に2個ある配置パターンになる。
 第2のタイプの配置パターンは、第1のタイプの配置パターンを含む。
 第2のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の1/2の、4個の玉で構成される部分が1周期(周期が4)になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。(配置パターンが1回転する間に少なくとも2回、同じパターンになる、回転対称数が2の倍数である)。そのため、第2のタイプの玉の配置は、席が固定された場合の配置の数は、1周期である、円順列の全体の1/2の部分の、4つの玉の部分の玉の並べ方の数で計算する。その数は:
個=6個ある。
この数から、第1のタイプの配置の数を引き算する。それにより、1/2回転して初めて元の配置パターンに戻る回転対称数が2である配置パターンの、(席が固定された場合の)配置の数が求められる。その数は:
-1×2=4
個ある。
 この(引き算した結果の)配置のパターンは、1/8回転する毎に、固定した席に対しては、異なる配置になり、1周期である1/2回転するまでに、0回転、(1/8)回転、(2/8)回転、(3/8)回転の4つの異なる配置(周期が4)が作られる。
 この配置の、席を固定しない場合の円順列の配置パターンの数は、(席を固定した場合の配置パターンの数)を周期の4で割り算した数になる。その数は:
4/4=1
個ある。


(第3のタイプ:1回転すると元の形に戻る配置(全ての配置))=周期8のタイプ:


 1回転して元の形になる配置パターン(全ての配置パターン)には、第1のタイプと第2のタイプの配置が含まれる。
第3のタイプの配置パターン(全配置パターン)の、席が固定された場合の配置の数は、個=70個ある。
この数から、第1のタイプと第2のタイプの配置パターンの数を引き算することで、1回転して初めて元の形に戻る(席を固定した場合の)配置(第4のタイプ)の数を求める。
(第4のタイプ:1回転して初めて元の形に戻る配置)
 この第4のタイプの配置パターンの数は:
-(1×4)-(1×2)=64
個ある。
 この第4のタイプの配置パターンは、(席を固定した場合の)配置を回転させると、1回転すると初めて元の形に戻る。回転させる毎に形が変わる数は、0回転、(1/8)回転、(2/8)回転、(3/8)回転、(4/8)回転、(5/8)回転、(6/8)回転、(7/8)回転、の8個の異なる形(周期が8)になる。
 席を固定しない場合の、この(引き算した結果の)円順列の配置パターンの数は、(席を固定した場合の配置パターンの数)を周期の8で割り算した数である。すなわち、
64/8=8
個だけある。


(全部の円順列の数)
 以上の合計の、席を固定しない場合の、円順列の配置パターンの数は:
1+1+8=10
である。
(解答おわり)

《この解答の計算を整理すると以下の式になる》


【問1b】
問1の円順列の、黒玉●4個と白玉〇4個をつないで作るじゅず順列の数はいくつあるか。

【解答】
じゅず順列の場合の数を計算するには、円順列の配置毎に、
円の中心を通る裏返し線に関してその円順列の配置を対称な形に裏返して、
それが、異なる円順列の配置になるかどうかを調べます。すなわち、その配置が線対称では無いか、線対称であるかを調べます。

(第1のタイプの配置)

この配置パターン(円順列では1つのみのパターン)の場合、
配置が線対称なパターンになる。
裏返した形が、元の配置を回転しても作れます。
すなわち、4つの●の配置の中点と円の中心を通る裏返し線で裏返した形は、裏返す前の配置と重なる同じ形になります。
この線対称な配置は、じゅず順列でも円順列でも同じ1個の数と数えられる。

(第2のタイプの配置)

この配置パターン(円順列では1つのみのパターン)の場合、
配置が線対称なパターンになる。
裏返した形が、元の配置を回転しても作れます。
すなわち、4つの●の配置の中点と円の中心を通る裏返し線で裏返した形は、裏返す前の配置と重なる同じ形になります。
この線対称な配置は、じゅず順列でも円順列でも同じ1個の数と数えられる。

(第4のタイプの配置)

この配置パターン(円順列では8つのパターン)の場合、
配置が線対称なパターンになるのが4個あり、配置が線対称なパターンにならないのが4個ある。
配置が線対称なパターンにならないのは以下の4個のパターンがある。
この4個のパターンでは、配置を裏返してできる形が、元の配置を回転することではできない形になります。

円順列では、この形と、これを裏返した形が別の配置として2個と数えられている。
しかし、これらは、じゅず順列では1個と数えられるので、円順列では配置のパターンの数が2倍に数えられている。
そのため、この4つの円順列の数は、じゅず順列では、
4/2=2個
と数えられる。

結局、じゅず順列の数は、
①配置が線対称なじゅず順列の配置パターンの数=1+1+4=6,
②配置が線対称でないじゅず順列の配置パターンの数=4/2=2,
の合計の、
6+2=8
である。
(解答おわり)

【問2】
 黒玉●8個と白玉〇8個を円形に並べる方法(円順列)は何通りあるか。ただし、円順列において、●同士を区別せず、〇同士を区別しないものとする。


【解答】
黒玉●と白玉○を並べる席が8+8=16個ある。
16個の席を固定した場合の、黒玉●8つと残りの白玉〇8つを並べる組み合わせの数は、
168=13×11×10×9=12870通り
ある。
固定した席に対して、黒玉●と白玉○の配置パターンを回転させると、玉の配置の形が変わる。 固定した席への玉の配置の数は、席を固定しない場合の配置の数に、回転すると固定した席への配置の形が変わる数Bが掛け算された数になる。

(第1のタイプ:1/8回転すると元の形に戻る配置)


 1/8回転すると元の形に戻る第1のタイプの配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●がある場合は、その黒玉●が1/8回転毎に繰り返して現れ、合計8個の黒玉●から構成される配置パターンがパターンの1つの要素になる。各色の玉毎にこのパターンになる配置パターンが第1のタイプの配置の形である。
 第1のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の8分の1の、2個の玉で構成される部分が1周期になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。
 そのため、第1のタイプの玉の配置は、席が固定された場合の配置の数は、その1周期である、円順列の円の1/8の部分の2個の玉の並べ方の数で計算する。その数は、個=2個ある。
 第1のタイプの配置パターンは、席を固定した場合の配置が、0回転、(1/16)回転、した場合に2つの異なる形になる。
 席を固定しない場合の、この配置のパターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数の2分の1になる。その数は:
/2=1
個ある。

(第2のタイプ:1/4回転すると元の形に戻る配置)



 1/4回転して元の形に戻る第2の配置パターンの場合は、上図のように、黒玉●がある場合は、その黒玉●が1/4回転毎に繰り返して現れ、合計4個の黒玉●が十字架状に存在する形が配置パターンの1つの要素になる。黒玉の十字架と白玉の十字架を組み合わせた配置が第2のタイプの配置パターンの形である。
 第2のタイプの配置パターンには、第1のタイプの配置パターンを含む。
第2のタイプの配置パターンは、配置パターンの円の1/4の、4個の玉で構成される部分が1周期になって、それが繰り替えされて全ての玉の配置が決まる配置パターンである。
 そのため、第2のタイプの配置パターンの、席が固定された場合の配置パターンの数は、円順列の円の4分の1の4個の玉で構成される部分の、4つの玉の並べ方の数で計算でき、個=6個ある。
この数から、第1のタイプの配置パターンの数を引き算して、1/4回転して初めて元の形に戻る配置パターンの配置の数を求めると:
-1×2=4
個の配置パターンの数がある。これは、席が固定された場合の配置パターンの数である。
 この(引き算した結果の)配置パターンは、配置パターンを回転させると、4分の1回転するまで元にもどらず形が変わる。形が変わる数は、0回転、(1/16)回転、(2/16)回転、(3/16)回転、の場合の4つの異なる形になる。
 そのため、席を固定しない場合の、1/4回転して初めて元の形に戻る配置パターンの数は:
4/4=1
個だけある。

(第3のタイプ:1/2回転すると元の形に戻る配置)



 1/2回転して同じ形の配置になる第3の配置パターンには、第1のタイプの配置パターンと、第2のタイプの配置パターンとを含む。
 第3のタイプの配置パターンは、配置パターンの1/2回転が配置パターンの形が変わる1周期である。そのため、第3のタイプの配置パターンは、席が固定された場合の配置の数は、円順列の1/2回転の範囲内の右半分の8つの玉の並べ方の数で計算でき、個=70個ある。
 この数から、第1のタイプの配置パターンの数と第2のタイプの配置パターンの数を引き算する。それにより、1/2回転して初めて同じ形に戻る配置パターンの数が求められる。その数は:
-(1×4)-(1×2)=64
個の配置の数がある。
 この(引き算した結果の)配置のパターンの、配置を回転させると変わる形の数は、0回転、(1/16)回転、(2/16)回転、(3/16)回転、(4/16)回転、(5/16)回転、(6/16)回転、(7/16)回転、の8つある。
 そのため、席を固定しない場合の、1/2回転して初めて元の形に戻る配置パターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数64を、回転で変わる形の数8で割り算した数になり:
64/8=8
個だけある。

(第4のタイプ:1回転すると元の形に戻る配置(全ての配置))



 1回転して同じ形の配置になる(全ての配置の)配置パターンには、第1のタイプの配置と、第2のタイプの配置と、第3のタイプの配置とを含む。
席が固定された場合の、全ての配置パターンの数は16個=13×11×10×9=12870個ある。
この数から、第1の配置パターンの数と第2の配置パターンの数と第3の配置パターンの数を引き算する。その数は、1回転するまで元の形には戻らない配置パターンの数である。その数は:
16-(8×8)-(1×4)-(1×2)=12800
個ある。
 この(引き算した結果の)配置パターンは、配置を回転させると、1回転するまでは元にもどらない。回転することで配置パターンの形が変わる数は、0回転、(1/16)回転、(2/16)回転、(3/16)回転、(4/16)回転、(5/16)回転、(6/16)回転、・・・(15/16)回転、の16個ある。
 そのため、席を固定しない場合の配置パターンの数は、席を固定した場合の配置パターンの数12800を、回転で変わる形の数16で割り算した数になり:
12800/16=800
個だけある。

(全部の円順列の数)
 以上の、席を固定しない場合の、円順列の配置の数の総和は:
1+1+8+800=810
である。
(解答おわり)

《この解答の計算を整理すると以下の式になる》


《検算方法》
 問2の解の数が大きいので、答えが合っているのかの検算が悩ましいところである。計算を整理して解き方のパターンの規則性があることが、検算の第1段階になるとも思いますが。問2の解の検算方法は、近似的に、配置パターンの大部分が、1回転して初めて元のパターンに戻る配置パターンである、と仮定して概算して検算する。
 席を固定しない場合の配置の数の概算は、席を固定した場合の全配置パターンの数16を、回転で変わる形の数16で割り算した数になり:
16/16=13×11×10×9/16
=12870/16
≒ 800
個程度ある。
(検算おわり)

場合の数と確率
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2024年3月27日水曜日

直交ベクトル系を見出して解く問題

これは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 半径 r の球面上に 4 点 A, B, C, D がある。四面体 ABCD の各辺の長さは,
AB = √ 3 , AC = AD = BC = BD = CD = 2
を満たしている。このとき r の値を求めよ。

【解答】
 線分ABの中点をMとし、線分CDの中点をNとし、球の中心をOとする。ベクトルMAをベクトルaであらわし、ベクトルNCをベクトルcであらわし、ベクトルOMをベクトルmであらわすと、
問題の四面体ABCDと球の中心Oをあらわす図が、下図のベクトルの図でパラメータsを使ってあらわせる。

この問題では、AC = AD = BC = BD = CD = 2であることから、ベクトルaとcとmは互いに垂直なベクトル系を成し、以下の式が成り立つ。 (以下でベクトルmの大きさをパラメータtであらわす)

以下で、この式(1)(2)(3)の連立方程式を解いて、球の半径rを計算する。
式(1)の両辺を2乗して以下の式を得る。

式(2)の両辺を2乗して以下の式(5)を得る。

式(3)の両辺を2乗して以下の式(6)を得る。

以下の計算を進める。



以上で、球の半径rが求められた。
(解答おわり)

(補足)
 以上の計算でスムーズに計算が進められたのは、直交ベクトル系(ベクトルa、ベクトルc、ベクトルm)を使って問題を解いたからです。
 ベクトルで問題を解くときは、直交ベクトル系を見出して解くのが一番解きやすいです。
 直交ベクトル系を使って問題を解く方法は、解き方の構造が、直交座標系を導入して解く方法と同じになります。直交ベクトル系か、直交座標系を導入して解く方法は、問題の解き方の自由度が高くて確実に解ける堅実な解き方だと思います。


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2024年2月26日月曜日

3つの空間ベクトルが同一平面上にある条件

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
 空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,k)が同一平面上にあるとき、
kの値を求めよ。
 言いかえると、直線OAと直線BCが同一平面にあるときkの値を求めよ。
 更に言いかえると、3つのベクトルOAとベクトルBCとベクトルABが同一平面にあるときkの値を求めよ。

【解答】
 4点OABCが同一平面上にある場合、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にあります。その条件を使って以下のように解くことができます。

ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせます。

そして、ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCが同一平面上にある条件は、(ベクトルOAとベクトルOBが平行でないときは)以下の式(4)であらわせます。

この式(4)を以下のように解きます。



これで、パラメータkの値が求まった。
(解答おわり)

【問2】
 問1の解のkの値の直線OCと直線ABの交点PをあらわすベクトルOPを求めよ。

【解答】
 先ず、以下の式が成り立つ。

ベクトルOPを以下の2通りにあらわす。

この2つのあらわし方のベクトルOPを等しいとする下のベクトル方程式(25)を記述して解く。
(ただし、下のベクトル方程式(25)が解を持つためには、3つのベクトルOA,AB,OCが同一平面上にあることが必要です)

(解答おわり)

【問3】
 空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に、各点の位置ベクトルの間にある関係を求めよ。

【解答】
《必要条件》
 空間内の4点ABCPが同一平面上にある場合、空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある。
 空間ベクトルABと空間ベクトルACと空間ベクトルAPが同一平面上にある条件は、(ベクトルABとベクトルACが平行でないときは)以下の式(1)であらわせる。  

ここで、空間座標の原点をOとするとき、空間内の点A,B,Cの位置ベクトルが以下の式であらわせる。

そうすると、空間内の点Pの位置ベクトルOPは、以下の式であらわせる。

ここで、この式のベクトルの係数の間に以下の関係が成り立つ。

この式は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある場合に必ず成り立つ必要条件である。
(必要条件の証明おわり)

《位置ベクトルの公式》
 ここで、点Pの位置ベクトルが、図形全体をベクトルVで平行移動しても点Pも点AもBもCも同じベクトルVで平行移動する場合を考える。その平行移動の後でも変わらない式によって、点Pの位置ベクトルが、位置ベクトルAとBとCの所定係数の和の式であらわされるとき。その式の各位置ベクトルの係数の和は必ず1にならなければならない。
 なぜならば、図形全体をベクトルVで平行移動させたときに、図形のどの点も、同じベクトルVで平行移動する。

すなわち、図形全体を同じベクトルVで平行移動させたときに、位置ベクトルPも同じベクトルVで平行移動する必要があるゆえに、位置ベクトルPが複数の位置ベクトルの所定係数の和になる場合は、その係数の和は必ず1でなければならない。
(位置ベクトルの公式おわり)

《十分条件》
 次に、係数の和が1となることが、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件でもあることを示す。
先ず、以下の式(2)と(3)が成り立つものとする。



すなわち、式(2)と(3)が成り立つ場合に、空間ベクトルABと空間ベクトルACによって空間ベクトルAPがあらわされる式(4)が成り立つ。式(4)は、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にある条件である。
よって、式(2)と(3)が成り立つことは、空間内の4点A,B,C,Pが同一平面上にあるための十分条件である。
(十分条件の証明おわり)
(解答おわり)

【問4】
 空間内の4点O(0,0,0),A(1,2,5),B(2,5,1),C(1,1,1)が同一平面上にないことを証明せよ。

【証明開始】
 ベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは以下の式であらわせる。

2つのベクトルOAとベクトルOBは0ベクトルでは無く、また、互いに平行では無いので1次独立な2つのベクトルである。この1次独立な2つのベクトルは2次元平面を張る。その2次元平面に垂直なベクトルhを以下の計算で求める。
 ベクトルOAとベクトルOBを合成して、以下の式(4)であらわされるように1つの成分が0のベクトルODを作る。ベクトルOAとベクトルODが張る平面は、ベクトルOAとベクトルOBが張る平面と同じ平面である。

ベクトルOAとベクトルODが張る平面に垂直なベクトルhを以下で求める。ベクトルODを含むYZ座標平面上にあるベクトルのうち、ベクトルODに垂直なベクトルは、ベクトルODのY成分とZ成分を入れ替えて、Z成分の符号を変えることで作ることができる。
その知識を使って、以下の式(5)で定めるベクトルhを作る。このベクトルhは、式(6)のベクトルODとの内積の計算結果が0になるので、ベクトルODに垂直である。

このベクトルhがベクトルOAと垂直になるように、以下の計算でベクトルhの要素kの値を定める。

この式(8)でベクトルhが定まった。
このベクトルhはベクトルOAとベクトルOBの張る平面に垂直なので、ベクトルOAとベクトルOBの張る平面上のベクトルは全てベクトルhに垂直である。
このベクトルhとベクトルOCとの内積を以下の式で計算する。

ベクトルOCは、ベクトルhとの内積が0にならないので、ベクトルhに垂直ではない。そのためベクトルOCは3点O,A,Bの張る平面上には無い。よって、点Cは、その平面の外にある。
(証明おわり)

《備考》
 ベクトルOAとベクトルOBの張る平面(3点O,A,Bを含む平面)に垂直なベクトルh’を、ベクトルOAとベクトルOBの外積によって作ることができる。
そのベクトルh’とベクトルOCとの内積が0で無ければ、ベクトルOCは3点O,A,Bを含む平面上には無い。その場合は、3つのベクトルOAとベクトルOBとベクトルOCは一次独立である。

リンク:
ベクトルの一次独立とは何か
高校数学の目次

2024年2月20日火曜日

空間図形の面と直線の交点(2)

このページは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問2】
四面体OABCがあり、

とし、点Dを、以下の式(1)で定める。

点Xは、三角形ABCの辺上または内部にあるものとして、以下の式(2)で定める。

このとき、直線DXと平面OABとの交点Pの位置をあらわすベクトルOPを求めよ。

【解答】
 先ず、問題をあらわす図を書く。

ここで、以下の式(3)(4)が成り立つ。

この式(3)(4)の変数p1,p2,uを 以下の計算で求める。

この式(5)と式(3)を連立して、ベクトルa,b,cの係数を合わせて、以下の連立方程式を得る。

ここで式(8)からuが以下の式(9)であらわせる。

この式(9)を式(7)(8)に代入して、p1,p2を以下の計算で求める。

ベクトルOPの解は、式(3)であらわせ、そのベクトルの係数は式(10)(11)であらわせる。
(解答おわり)

〘横国文系2023年大問3の解答〙も参考になる。

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