2020年3月13日金曜日

方程式の実数解の個数の問題

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問題1】
以下の方程式が異なる実数解を2つだけ持つような定数aの値の範囲を求めよ。

【解答1】(定数分離で解く)
式1を以下の様に変形する。
式2の様に、定数aを表す関数f(x)の式を求める。
この関数f(x)のグラフの形を調べる。
以上の結果から、関数f(x)の形を表す増減表を書く。
この増減表から、関数f(x)=aの方程式が異なる実数解を2つだけ持つ定数aの値の範囲は、以下の式であらわせる。
(解答1おわり)

【解答2】
定数分離法を使わないで解くと、例えば、以下の様に解くことになります。
異なる実数解を2つだけ持つには:
(A) a>0 の場合は、
グラフがいったんx軸に接する形になる場合に限る。
(B)a<0の場合は、

グラフの傾きが0になるx=βの点で、g(β)<0となる場合に限る。
(C)a=0 の場合は、
となるので、異なる実数解を2つ持つ。 (解1)

g(x)のグラフが上に凸か下に凸か、凹凸混在かを調べるため、g(x)を2度微分する。

(B) a<0の場合は:
g''(x)>0
になるので、
g(x)のグラフが下に凸になる。

(A) a>0の場合は:
xが十分小さいときは、
g''(x)>0 になるので、グラフが下に凸。
xが十分大きいときは、
g''(x)<0 になるので、グラフが上に凸。

以下で、aの各場合を考察する。

  (B) a<0 の場合:
g(x)の最小値は、
となる点x=βである。
その点x=βで、
が成り立つならば、
異なる実数の解を2つだけ持つ。
(4)を(5)に代入:
式7と式4を連立することで解が得られる。
a<0なので、式4より、
式7と式8より、
で、
g'(β)のグラフの形を調べる。a<0なので、
式9により、g'(β)のグラフの傾きが正であるので、
g'(β)が、
の範囲に解を持つためには、
が成り立つことが必要である。
a<0なので、式11は成り立っている。
式10から、
となる。
この式12は、式4と式7を成り立たせる必要条件である。
逆に、式12が成り立てば、式10と式11が成り立つので式7が成り立ち、式4が成り立つので、式12は、式4と式7を成り立たせる必要十分条件である。
よって、式12は、解の1つである。(解2)

 (A) a>0 の場合:
であり、また、
xが十分小さいときは、グラフが下に凸であり、
xが十分大きいときは、グラフが上に凸であり、
そして、
である。
そのため、
との、式13と式14が同時に成り立つxの値の点で、
グラフの凸部分がx軸に接することになり、
関数g(x)が異なる実数の解を2つだけ持つ。
(A1) x=1の場合:
式14により、
(解3)

(A2) x=-2の場合:
式14により、
この式は、a>0の場合に成り立たないので不適。

以上の、解1、解2、解3を合わせて、
(解答2おわり)

解答1と解答2を比べてみると、
この種の問題は定数分離で解く方が良いと分かると思います。

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定数分離法で解く問題

この問題は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問題1】
以下の方程式がx>0で実数解を持つような定数aの値の範囲を求めよ。
ただし、以下の条件が成り立つものとする。

【解答】(定数分離で解く)
式1の右辺の根号の中は正になる事が確認できた。
次に、式1の両辺を2乗して変形する。
定数分離法で、式3の様に、定数aを表す関数f(x)の式を求めた。

この関数f(x)のグラフの形を調べる。
これから、
がわかる。
以上の結果から、関数f(x)=aの方程式が実数解を持つ定数aの値の範囲は、以下の式であらわせる。
(解答おわり)

(補足)
このように、方程式解が解を持つ定数の値の範囲を求める問題に表裏一体の問題として、
f(x)>aが
どのxであっても成り立つような定数aの値の範囲
0<a≦4
を求める問題がある。
それは、
という条件が、どの正のxであっても成り立つような正の定数aの値の範囲を求めよ、という問題です。

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2020年2月21日金曜日

対称性を用いた定積分

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
f(x)を連続関数とすると、
が成り立つことを示せ。

【解答1】
関数の対称性を利用するため、変数xを以下の式2で定義する変数tに変換して、tの対称な積分範囲で積分する。
 式1の左辺は以下の式に変換できる。
ここで、関数の対称性を利用する。
式3の第1項(式4の左辺)は、t・f(cos(t))の積分である。
cos(t)はtに関して、cos(-t)=cos(t)となる対称関数(偶関数)である。
そのため、f(cos(t))も、tに関して対称な関数(偶関数)になる。
一方、関数 t は、tに関して反対称な(tの符号が正負逆になれば、値も正負逆になる)関数(奇関数)である。
tに関して対称な関数と、tに関して反対称な関数の積は、tに関して反対称な関数(奇関数)になる。
そのため、t・f(cos(t))は、tに関して反対称な関数(奇関数)である。
tに関して反対称な関数(奇関数)を、対称な範囲[-a,a]で積分すれば、積分結果は0になる。
式3の第1項は、反対称な関数(奇関数) t・f(cos(t))を対称な範囲で積分しているので、式4のように、その積分結果は0になる。
そのため、積分Aは以下の式で計算できる。

(解答1おわり)

【解答2】
関数の対称性を利用するため、変数xを以下の式2で定義する変数tに変換して、tの対称な積分範囲で積分する。
 式1の左辺は以下の式3に変換できる。
 ここで、この被積分関数のtを-tに置き換えた関数は、t=0となるy軸を鏡にした左右逆の関数になり、左右が入れ替わった関数になるが、
左右が逆という事以外は同じ形の関数になるので、
それをtの対称な積分範囲で積分した値も同じ値Aになる。
よって、積分Aは、式3の関数の積分Aと、tを-tに置き換えた関数の積分Aを加えて2で割り算した値になる。
(解答2おわり)

【解答2の2】
解答2の式3の後の計算は、以下の様に計算することもできる。

(解答2の2おわり)

【解答3】
 解答2の様に、「関数の積分は、その関数を左右を逆にした関数の積分と等しい」という事を使って、その2つの関数の和の平均値で積分を求める。

そのため、先ず、「関数の積分は、その関数を左右を逆にした関数の積分と等しい」という事(当たり前だとは思うが)を以下の様に証明して用いる。

この式5によって、「関数の積分は、その関数を左右を逆にした関数の積分と等しい」事が証明できた。
そのため、以下の式で積分Aを求める。

(解答3おわり)

【解答4】
解答1で変数xを変数tに変換して計算する計算を、下図のように、関数の対称軸をY軸から、x=π/2 の軸に移動させて、その対称軸を基準にして関数を考える。

被積分関数を、この対称軸に関して対称な関数成分と反対称な関数成分に分けて考える。
それは、y=xという関数を、
y=π/2という関数と、
y=x-π/2という関数
に分割する事で行なえる。
対称な関数の成分についてのみ積分すれば、式1の左辺の積分が、

式1の右辺の積分になる。
(解答4おわり) 

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2020年2月11日火曜日

関数の関数乗の問題の解答

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問題2】 
以下の関数 h(x)を微分せよ。
ただし、x>0とする。

【解1】
両辺の対数をとり、微分する。
(解1おわり) 

【解2】
解1の式2から、h(x)を、変数xを完全に媒介変数sに置き換えて、sだけで表した関数m(s)が得られる。
そのため、この関数m(s)を使った合成関数の微分の公式が使える。
更に、この関数m(s)を、変数sを完全に媒介変数uに
置き換えて、uだけで表した関数 g(u)が得られる。
そのため、この関数 g(u) を使った合成関数の微分の公式が使える。
よって、以下の合成関数の微分の公式の連鎖の計算ができる。
 (解2おわり)

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2019年12月10日火曜日

ベクトルの外積(10)

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。
 
【問】以下の図で三角錐OACBと三角錐OACDがある。直線BDと面OACの交点をEとする。この場合に、比s=BE/BDを求めよ。

【解答】
 この問題はベクトル方程式を立てて解くことができます。そのベクトル方程式を解くことができる実力は必要です。しかし、ベクトル方程式を解くには時間を必要とします。
 以下では、ベクトルの外積を利用して、ベクトル方程式の解を一気に計算します。

(解答おわり)

上の解は、込み入った式ですので、ベクトル方程式を解いて解を求めた場合でも、その解を、上の式のようにベクトルの内積の形で表現した方が分かりやすくて良いと思います。

(おまけ)以下の関係があります。



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2019年12月9日月曜日

ベクトル:平行平面の利用

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問】以下の図の直線MNと直線FLの交点があれば、その交点Pを求めよ。

【解答】

(解答おわり)

 このような空間中の直線同士が交差するかどうかの判定問題は、上図のように、平行平面(面CFEと面DBA)を利用すると分かりやすくなります。

(覚えるポイント)
 交差する2直線は同一平面上にあります。
 そのため、その2直線が平行する2平面の1つと交差する点同士を結んで作ったベクトルの方向は、平行する2平面のどの平面でも同じ方向になります。
(また、平行する2直線は交差しませんが、その2直線は同一平面上にあります。そして、その2直線が平行する2平面の1つと交差する点同士を結んで作ったベクトルの方向も、平行する2平面のどの平面でも同じ方向になります。 )
 2つの空間直線が面と交差する2点を結んで作ったベクトルの方向が、2つの平行平面の平面によって異なる方向を向くならば、その2直線は交差しません。

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ベクトルの外積で面の法線ベクトルを求める

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問】以下の図で直線BCと直線OGが交差する場合のパラメータbの値を求め、その場合の交点Hの座標を求めよ。




【解1】
 空間直線の交点を求める問題は、いきなり2直線のベクトル方程式を立て、それを無理やり解くのは、計算の見通しが良くないので止めましょう。
 空間直線の交点を求める問題を解く場合は、先ず、交差する2直線が乗る平面の法線ベクトルを計算しましょう。
 そして、直線をその法線ベクトルに直交させる条件を求めることで、その2直線が交点を持つ条件を確定させて計算することが大切です。
 この法線ベクトルは、平面上のベクトルの外積を計算して求めます。
 先ず、以下のようにして、面OBCの法線ベクトルVを計算します。


 次に、この法線ベクトルVにベクトルGが直交する条件を求めます。法線ベクトルVにベクトルGが直交するなら、直線OGは面OBC上にあり、直線BCと交わります。
これで、直線BCと直線OGが交差する場合のパラメータbの値が求まったので、以下のようにして、この値をベクトルGの式に代入してベクトルGを定めます。

ベクトルGも定まったので、以下のようにベクトル方程式を立てて交点Hを求めます。
 その際に、空間ベクトルをYZ平面に射影して、その射影を見て計算します。
(その理由)
 同一平面上にある空間直線同士の交点を求める方程式は2つで十分であり、3次元ベクトルの計算で出てくる3つの方程式では方程式が1つ余分だから、射影を利用して、その余分な方程式を減らすためです。 

 
(解1おわり)

【解2】
 面OBCを水平面であると考え、点Gの水平面OBC上の高さを0にする条件を求めて、解を得ることにします。
(面OBCを水平面と考えて計算するので、計算の見通しの立て方が解1と同様です。)
 点GをベクトルBCの方向に移動しても、その点の水平面OBCに対する高さは変わりません。そのため、先ず、ベクトルOBからベクトルBCの所定倍数のクトルを引き算して、水平面OBCからの高さが同じベクトルを計算します。この計算では、ベクトルのy成分が0になるベクトルを残すようにします。

次に、そのベクトルから、ベクトルOCの所定倍数のクトルを引き算して、水平面OBCからの高さが同じベクトルを計算します。この計算では、ベクトルのz成分も0になるベクトルを残すようにします。

このベクトルの、水平面OBCからの高さが0になる条件は、このベクトルが0ベクトルになることです。その条件は、残ったベクトルのx成分が0になることであって、以下の計算で求められます。

これで、直線BCと直線OGが交差する場合のパラメータbの値が求まったので、以下のようにして、この値をベクトルGの式に代入してベクトルGを定めます。

このあとの計算は、解1と同じ計算をします。
(解2おわり)

 ここで、賢明な読者は気付かれたと思いますが、ベクトルOGを平面OBC上に定めた時点で、もうベクトル方程式を使わないでも交点Hの答えが得られるようになっています。
 すなわち、この問題では、直線BCはZ=1の平面上にありますから、ベクトルOGのZ座標が1になるようにベクトルOGを9倍すれば、交点Hの位置ベクトルが得られます。
 見通しの良い計算をすれば、単純な問題はこのように単純に解けるようになり、計算時間を節約できる効果があります。

【解3】
 解3は、ベクトルの外積を用いない解き方ですが、以下のように解くこともできます。

 先ず、直線BCと直線OGが交差する場合は、ベクトルBCとベクトルOGとそして、ベクトルOBが同一平面上にあります。その条件を使って以下のように解くことができます。

ベクトルBCとベクトルOGとベクトルOBは以下の式であらわせます。

そして、ベクトルOBとベクトルBCとベクトルOGが同一平面上にある条件は以下の式であらわせます。

この式(4)を以下のように解きます。

これで、直線BCと直線OGが交差する場合のパラメータbの値が求まったので、以下のようにして、この値をベクトルGの式に代入してベクトルGを定めます。

このあとの計算は、解1と同じ計算をします。
(解3おわり)

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