【問2】
上図のように、三角形ABCの各頂点の複素数平面での座標をα、β、ɤとする場合に三角形の外心Pの座標をα、β、ɤ及びその共役の複素数であらわす式を求めよ。
【問2の解答(その1)】(第2の形の解)
(注意)この種の問題を解くときは、下図の点Bが原点の場合の問題を解いて、その解を、図形を平行移動した場合の解に変換して問題を解くのが定石です。
しかし、以下の解答(その1)では、その定石を守らず無理やり解くと問題の計算量がとても多くなって、とても面倒になる事を示す例として解きます。
大学の入学試験の限られた試験時間では、面倒な計算をして道草を食っている時間的な余裕はありません。
試験の際には行なわないような面倒な計算の道草は、本番試験や模擬試験では行なわないように、時間的に余裕のあるときに体験しておいて欲しいと思います。
こういう解き方をすると時間を食う事を知っておくと、試験本番では、この解き方を避けて短時間で解答できる様になると思います。
上図のように、外心Pの座標ρを、実数のパラメータkとmを使った2通りの式であらわす。
その2通りの式を等しいとした方程式を立てて、それを解く。
こうして得た実数mを式1に代入して外心Pの座標のρを求める。
この式の一部の分子を整理する:
式4の一部の分母を整理する:
(注意)この式は展開すると交代式になる(3つの複素数の交代式を簡単化する公式のページを参照)が、上式のように積の形にした方が簡単であり、扱いやすい。
これらの式5と式6を式4に代入する。
(解答おわり)
この解答は、定石の形の解答まで変形可能ですが、この形で解答として良いと考えます。
(検算しよう)
複雑な計算をしているとどこかで計算まちがいをして正しい答えが得られません。そのため、式の計算に間違いをしていないか、以下のようにして検算しておきましょう。
上の計算の式1から式7までの計算を、各変数を以下の具体的値に置き換えて、以下の様に各式を見て、その計算に間違いが無いかを検算しましょう。
以上のように変数に値を代入して検算しましょう。
また、変数に更に別の値を代入して検算を繰り返せば確実です。
リンク:
高校数学の目次
0 件のコメント:
コメントを投稿